Lv48 死闘の行方
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ここで他の皆からも声が上がった。
「なッ!?」
「ええッ!?」
「う、嘘……王子だったの」
無理もない。これは驚愕の事実というやつだし。
それはさておき、デインを放ったアヴェル王子は、そこで剣を抜き、大きな声を上げた。
「皆、俺に続け!」
その直後、アヴェル王子は刃に炎を纏わせ、ヴィゴールへと駆け出したのである。
「仲間に魔物がいて、今度は王子様か……今日は驚く事ばかりだ。色々と考えさせられることばかりだが、それはこの戦いが終わって生き延びた後だ。行くぞッ、皆!」と、バルジさん。
そして、戦いの火蓋が切って落とされたのである。
前衛戦力6名の物理攻撃がヴィゴールに襲い掛かる。
「セヤァァァ」
「フン!」
「ハァァ」
しかし、ヴィゴールは微動だにしない。
地上の時と同じで、かすり傷程度のダメージしか与えれてないのは明白であった。
おまけに魔法剣はアヴェル王子のみなので、他の者達の攻撃は効果があるのかどうかすら怪しい感じだ。
(俺はさっき、物理攻撃が最善の手段と王子に言ったが……コイツに対しては多分、焼け石に水だろう。不味い……何か、他に手はないのか、クソッ……ン?)
だが、少し気になる事があった。
なぜなら、奴がまるで反撃をするような気配を見せなかったからである。
そう……ヴィゴールはただ攻撃を受けているだけなのだ。
(なぜだ……なぜ、反撃しない)
ヴィゴールはただ黙って攻撃を受け続けていた。
程なくしてヴィゴールは、ボソリと言葉を発した。
【アシュレイア様……アヴェル王子は如何しましょう?】
あの声が、俺達の少し後ろの方から聞こえてきた。
《……殺せ……代わりは他にもいる……》
(え?)
俺は思わず背後を振り返った。が、しかし、そこには誰もいなかった。
(どういう事だ……)
首を傾げつつ、俺はヴィゴールに視線を戻した。
するとヴィゴールは、俺達の背後に向かって恭しく頭を垂れたのである。
【アシュレイア様の仰せのままに……】
ヴィゴールは俺達に視線を向け、声高に告げた。
【さて……では、そろそろ蛆虫の駆除をするとしよう。さぁ、嘆け、喚け、そして恐怖するがよい! シャァァァ!】
その直後、ヴィゴールの棍棒が、右から左に向かって振るわれたのである。
前衛6名は、長い棍棒に巻き込まれるかのように吹っ飛ばされ、洞窟の壁に叩きつけられた。
「ぐふッ」
「グァァ」
「キャァァ」
6名はよろけながらも立ち上がる。
見た感じだと、まだ戦えそうな雰囲気であった。多分、力の入りにくい左側への攻撃だったからだろう。
とはいえ、結構なダメージを受けているのには違いない。
アヴェル王子はそこで右手を奴に向けた。
「デイン!」
王子の手から稲妻が
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