Lv46 ヴィゴール( i )
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や」
「フゥゥ……兄貴とこんな所で顔を合わす事になるとはな……」
「さて、それじゃあ、待機の時間は終了です。こっから本番なので気を引き締めてください。多分、戦闘は避けられないと思いますんで」
俺の言葉を聞き、ボルズは息を飲んだ。
「せ、戦闘って……どういう事だよ。なんで、冒険者同士で」
「時が来ればわかります」――
それから程なくして、冒険者御一行は俺達の前へとやって来た。
総勢200名以上の討伐隊なので、それはもう結構な団体さんである。
まぁそれはさておき、討伐隊は俺達が進路上にいた為、少し手前で進軍を止めた。
そして、先頭にいるバルジさん達のパーティが馬から降り、俺達の方へとやって来たのである。
まずバルジさんが口を開いた。
「魔導騎士団に宮廷魔導師……そしてラッセル達やボルズまで……これは一体、どういう事なのですかな」
俺が前に出て、彼等に説明をした。
「それは勿論、このまま貴方がたを、あの洞窟へ進ませるわけにはいかないからですよ」
「貴方はコータローさんだったか。一体どういうつもりなんだ? この間もラッセル達をそそのかして洞窟の調査に出かけたみたいだが、コレも貴方の仕業か?」
「まぁ実際は少し複雑なのですが、一応、そうだと言っておきましょう」
「一体、何なんだ貴方は……魔導騎士や宮廷魔導師まで連れてきて……。昨日の件に関しては俺の見解は伝えた筈だ。なぜこうまでして、あの洞窟に行くのを阻止しようとする」
「それは勿論、貴方がたを無駄死にさせたくないからですよ。このまま進めば、貴方がたは二度と、王都に帰る事が出来なくなるからです」
俺がこれを告げた直後、冒険者達はざわつき始めた。
ざわ、ざわ、ざわ……てなもんだ。
バルジさんは続ける。
「言ってはなんだが、俺達は王都でも有数の冒険者だ。それでも討伐は無理だというのか?」
「はい、無理です。なぜなら、魔物はバルジさんが考えている以上に強大だからです」
と、ここで、ゴランが怒りの表情で話に入ってきた。
「おい、いい加減にしろよ。何の根拠があってそういうんだ。冒険者の男達が死ぬところを見て、ビビッて帰ってきた腰抜けの癖に、えらそうな事ぬかすなよ!」
「貴方の仰る通りです。我々は冒険者達の死に様を見て恐怖しました。ある意味で、それは正解ですよ」
「コイツ、自分から腰抜けを宣言しやがった。皆、こんな奴の言う事なんか無視しろよ。ラッセル達は、ただの臆病者なんだからな」
「き、貴様!」
ラッセルさんは拳を握りしめる。流石に頭に来たようだ。
俺はラッセルさんを宥めた。
「まぁまぁ、ラッセルさん。言わせてやりましょう。さて、では、そろそろ本題に入るとしましょうかね」
するとバルジさんは首を傾げた。
「本題? どういう意味だ」
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