Lv45 落ちこぼれ冒険者
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うな生気だった。だから、エンドゥラスとかいう種族でもあるまい」
「そうか、ありがとう。お蔭で、だいぶ読めてきたよ」
これで必要な事は聞けた。
後は、ここから導き出される答えに対して、どうやって対応するかだ。
この事をウォーレンさん達にも言っておかねばならないし……。
まぁそれはさておき、事のついでなので、前からあった疑問について訊いておくとしよう。そしてヴァロムさんの事についても……。
「ラーさん、ついでだ。今後、こんな風に話せることはないかもしれないから、今の内に訊いておきたい事がある」
「なんだ? 言ってみよ」
「まずは、ずっと疑問に思っていた事からいこう。恐らく、ヴァロムさんもこの事を訊いた筈だ。女神イシュラナ……この女神について、ラーさんは知っているかどうかを訊きたい」
ラーのオッサンは暫し間を開けると、小さく答えてくれた。
「……我は遥か昔から存在するが、そんな女神の事などは知らぬ。……名前も聞いた事すらない」
「ありがとう……これでようやく、つっかえていたモノが1つとれたよ」
思った通りだ。
これが意味するところは1つ……。
そして、ヴァロムさんが何をしようとしてるのかも、これで大体見当がついた。
だがそれは同時に、かなり難しい事でもあるのだ。
なぜなら、ヴァロムさんがやろうとしてる事は、イシュマリア国の長い歴史を否定することだからである。それは非常に険しい道だと言わざるを得ないだろう。
ここまで深く、人々の中に浸透している女神イシュラナを否定するのは、かえって混乱を招くからだ。
(どうするつもりなのだろう。ま、ヴァロムさんはその辺の事はちゃんと考えてるだろうから、何か手は打ってあるはずだが……。まぁいい、他の事も訊いておこう)
俺は質問を続けた。
「それと、これも訊いておきたい。遺跡での一件以降、ラーさんとヴァロムさんはいつも一緒にいたが、主にどんな事をしていたんだ?」
「我は何もしてはおらぬ。我の持っている知識やできる事などを、ヴァロム殿に話しただけだ」
「え……それだけなのか?」
「ああ、それだけだ。後は、ヴァロム殿が色々と考えてやった事なので、我は関与しておらぬぞ。まぁ意見を求められることはあったがな」
「ふぅん、そうなのか」
考えてみれば、ラーのオッサンは鏡だから、そのくらいしかできる事はないのかもしれない。
まぁそれはさておき、後者の方が気になるので、それについて訊いてみる事にした。
「ところで、今、出来る事を訊かれたと言ったけど、ラーさんて真実を見破る以外に、何か出来る事があるのか?」
「まぁな」
「じゃあ、何ができるんだ?」
「我が出来る事は決まっておろう。1つは真実を晒す事、それからもう1つは……」――
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