Lv45 落ちこぼれ冒険者
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から頼まれた事? 何ですか一体?」
「それがですね……実は、魔導騎士達の案内役として俺達に来てほしいと、ウォーレンさんに頼まれたんですよ。無理強いはしないと言ってましたが、俺も居候の身分なので、流石に断り辛くてね。で、どうしますかね? 」
そこで全員、顔を見合わせた。
すると程なくして、ラッセルさん達は快い返事をしてくれたのである。
「わかりました。乗りかかった船ですから、俺は行きますよ。それに、王都の冒険者として放ってはおけませんからね」
「私も行くわ」
「私も」
「私もよ」
「ほな、ワイも行こっかな」
「皆、ありがとうございます」
だがそこで待ったをかける者がいた。
ボルズである。
「ちょっ、ちょっと待てよッ! お、俺はいかねぇぞ。勝手に話を進めるなッ!」
俺は正直に言ってやることにした。
こんなバカでも、俺の所為で死んだとなると、気分が悪いからである。
「別に来なくてもいいですよ。でも、今のアンタの場合、王都にいたほうが危険かもよ。案外、寝込みを魔物に襲われて、ブスリとやられてしまうかも……なんてね。アハハハ」
「え……」
俺の最悪なシュミレーションに、ボルズは青褪めていた。
多分、コイツは見かけ倒しの臆病者なんだろう。
スキンヘッドにして強面にしてるのも、それを隠す為の仮面に違いない。
程なくしてボルズは、腕を組んで踏ん反りながら、偉そうに口を開いた。
「ま、待て……しかたねぇ。やっぱ俺も行ってやるよ。あ、兄貴が心配だからな」
憎めない奴である。
ある意味、長生きしそうなタイプだ。
「そういう事にしといてあげるよ」
とまぁそんなわけで俺達は、明日、この面子で、もう一度ゼーレ洞窟へ向かう事になったのである。
[W]
俺はウォーレンさん達と細かい打ち合わせを終えた後、屋敷を抜け出し、アリシュナのとある場所へとやってきた。
理由は1つ。ラーのオッサンにどうしても確認したい事があったからだ。
人気のない暗がりの中で、俺はラーのオッサンに小さく囁いた。
「ラーさん……話がある」
「なんだ?」
「今日の昼頃、俺はルイーダの酒場にいたわけだが、そこに魔物がいたのかどうか教えてほしい」
ラーのオッサンは暫しの沈黙の後、静かに話し始めた。
「……魔の瘴気を放つ存在は何体かいたが、正確な数までは覚えていない。だが、恐らく、10体程度だろう。それほど多くは感じなかったからな」
「10体程か……。では、バルジさん達の中に、魔物と思わしき者がいたかどうか覚えているか?」
「ああ、あの者達か。あの者達からは魔物の瘴気は感じなかった。多分、魔物じゃないだろう」
「エンドゥラスとかいう種族の可能性は?」
「あの者達から感じたのはお主達と同じよ
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