Lv45 落ちこぼれ冒険者
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と、バルジさんを筆頭に、冒険者達は実験台にされて殺されてしまう可能性が高いですからね」
「あ、兄貴が殺される? 何言ってんだオメェは。アイツがそんなヘマするかよ。俺はアイツが嫌いだが、アイツの実力は認めてるんだぞ。王都でも1、2を争えるほどの冒険者だってな」
「優秀な冒険者だというのは俺も認めますよ。実際、そうじゃなきゃ白金の称号は得られないでしょうしね。ですが……それはあくまでも、冒険者としての仕事の範囲でならという意味です。もはや事態は、そんな段階ではなくなってきています。事は、国の存亡に関わる可能性があるのでね」
「く、国の存亡……な、何言ってんだ、一体?」
「コータローさんの言っている事は事実だ。巻き込んでしまった以上、仕方がないから、お前にも話してやろう。いいですよね、コータローさん?」
「どうぞ」
ラッセルさんは簡単に説明をした。
「実はな、バルジ達を中心とした魔物の討伐隊が、明日の朝、ゼーレ洞窟へと向かうんだが、そこでは今、かなりヤバイ事が起きているんだよ。このまま行くと、恐らく、バルジ達は殺されてしまう可能性が高い。いや、バルジ達だけじゃない、他の冒険者達もそうなる可能性が高いんだ」
続いてマチルダさんも。
「ボルズ……ラッセルやコータローさんの言ってる事は本当よ。私達は昨日、魔物に変装してゼーレ洞窟の調査をしてきたんだから。このままにしておけば、バルジ達は間違いなく殺されるわ」
「なら、それを直接、兄貴に言えばいいじゃないか」
「言ったわよ。でも、聞き入れてもらえなかったわ。だからこうして悩んでいるのよ」と、シーマさん。
「じゃあ……どうするんだよ」
ボルズの言葉は弱々しかった。
コイツなりに少しは心配になったきたのかもしれない。
「方法は1つです。何とかできる人達に、何とかしてもらうしかないでしょう」
ここでラッセルさんが訊いてくる。
「コータローさん、昨日、ウォーレン様に掛け合ってみると仰ってましたが、どんな風でしたか?」
「対応の方はしてくれるみたいですよ。俺の話を聞いて、少し青褪めた表情をしてましたから、それはやってくれると思います」
「なら、安心ですね」
だが、俺は頭を振る。
「いや……事はそんな単純ではないです。どうやら、思った以上に面倒な事になってるみたいなのでね」
「え? それはどういう……」
「まぁ、その話は明日しましょう。それはさておき、この後なんですが、実はゼーレ洞窟の件で、俺も打ち合わせに参加する事になってるんです。そこで対応策を練るのですが……実はですね、非常に申しあげにくいのですが、ウォーレンさんから頼まれた事がありまして……ラッセルさん達にお願いしたい事があるんです。返事を打ち合わせまでにしないといけないので、今、確認させてもらいます」
「ウォーレン様
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