Lv44 新たな疑惑
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。
これは謝っとこう。
「そうとは知らず、すいませんでした。実はですね、ちょっと狭い道に入ると、わけわかんない所に出るもんだから、ラヴァナで迷ってたんですよ。なぁラティ?」
「ホンマやで。ワイも知らんような場所行くから、こういう事になるんや」
ラティは打ち合わせ通り、俺に話を合わせてくれた。
これには勿論理由がある。
下手に話して、一緒に行くとか言われても困るからだ。
今は余計な悩みを増やしたくないので、その為の措置であった。
それはさておき、2人の成果の方を聞いておくとしよう。
「ところで、使者の方と会えましたか? 何か進展はありましたかね」
2人は頷く。
「ええ、会えましたわよ。お父様の側近の方が見えられましたので、話は簡単に済みました。4日後にはお迎えに上がれると言っておりましたわ」
「良かったじゃないですか。で、サナちゃんの方はどうなの?」
「私もアーシャさんと同じです。でも、確認に来られた方と、その場にいたウォーレンさんは、私の正体を知って大変驚いてましたが……」
「まぁそりゃそうだろうね」
幾らなんでも、滅んだ国の王女様がここいるとは思わないだろう。
「それで、ですね。実はコータローさんにお願いがあるんです」
「お願い?」
「私達の迎えが来る日、一緒にいて頂けると嬉しいのです……駄目ですか?」
(4日後なら大丈夫か……ヴァロムさんの件とも被らないし……)
ゼーレ洞窟の件がちょっと未知数ではあるが、俺は頷いておいた。
「いいよ。その日は皆と一緒にいる事にする。それに、その日を逃すと、サナちゃん達とは暫く会えないかも知れないもんね」
「コータローさぁん……」
するとサナちゃんは、目を潤ませ、俺に抱き着いてきたのであった。
「ちょ、ちょっと、サナさん。ここでそれは、ずるいですわよ!」
「グス……先手必勝です」
2人の会話の意味が分からん。
「あの、どういう……」
「コータローさんは黙っていてくださいッ!」
「は、はい」
俺はアーシャさんの迫力にたじろいだ。
(何なんだ一体……わけがわからん)
入り込む余地がないから、とりあえず、もう触れないでおこう。
と、そこで、若い女性の使用人が、俺達の前にやってきた。
「お帰りなさいませ、コータロー様」
女性は俺に恭しく頭を下げ、話を続けた。
「帰って来られたばかりで、お疲れのところ申し訳ございませんが、ウォーレン様が御呼びでございます」
「ウォーレンさんが? わかりました。じゃあ、アーシャさんにサナちゃん、ちょっと行ってくるよ」
2人はコクリと頷く。
「ではこちらです」
そして、俺は使用人の後に続いたのである。
[U]
使用人は、魔法陣を思わせる奇妙な紋様が描かれた扉の前に
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