Lv43 魔窟からの帰還( i )
[5/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
にある木の枝に伸ばす。
そして、一気に奴等の真上へと飛んだのである。
瞬く間に奴等の頭上へと来た俺は、魔導の手の魔力コントロールを細かに行い、そのまま真下に着地した。
そこはライオンヘッド2体のど真ん中であった。ライオンヘッド達との距離は2mといったところである。計算通りの位置だ。
ここで魔物達は驚きの声を上げた。
【なッ! また、冒険者かッ。突然、上から降ってきやがったぞッ!】
【何だコイツはッ!?】
奴等が驚く中、俺はすぐさま、魔光の剣に思いっきり魔力を籠め、輝く光の刃を出現させる。
それから問答無用で、ライオンヘッド2体を素早く斬りつけたのである。
俺はその際、一撃で仕留める為に、一体は首に、もう一体は胴を真っ二つにする軌道で剣を振るった。
そして次の瞬間!
【ギィェェ】
【ガァァ】
ライオンヘッド2体は断末魔の悲鳴と共に綺麗に切断され、切り口からは、奴等の赤い血が勢いよく飛び散ったのである。
(よし、これで残りはサイクロプスだけだ……)
俺は間髪入れずに、サイクロプスに目を向ける。が、しかし……俺は奴に目を向けるや否や、息を飲んだ。
なぜならば、奴の振るう馬鹿デカい棍棒が、もう既に、俺へと襲い掛かって来ていたからである。
もはや、直撃は避けれない状況であった。
(クッ、避けれん……。今は、これで対応するしかない。少しは軽減できる筈だッ)
俺は魔導の手に魔力を思いっきり籠め、棍棒を押し戻すよう、見えない手を伸ばした。が、その直後、俺は棍棒に吹っ飛ばされ、後方にある木の幹に打ち付けられたのであった。
「グハッ!」
全身に強い痛みが走る。
その一撃は、一瞬、息が出来ない程で、おまけに眩暈がするほどの威力があった。
ゲームならば、40ポイント越えのダメージといったところだろうか。
だが、意識を失うほどではなかったのが幸いであった。
魔導の手で、多少は、棍棒の勢いを殺せたからだろう。
とはいえ、結構なダメージは負ったのは間違いない。
(かなり強烈な一撃だったが……このダメージならまだ戦える。ダメージの浅い今のうちに、早く奴を始末しないと……)
俺はそこでサイクロプスに目を向ける。
すると奴はもう、俺の目前に迫ってきていた。
俺は慌てて魔光の剣を構える。が、しかし、ここで想定外の事が起きたのである。
さっきの棍棒の一撃で、俺は魔光の剣を落としていたからだ。
(チッ……魔光の剣は、さっき俺がいたあそこか。クッ、どうする……)
対応を迫られる中、サイクロプスが棍棒を振り上げた。
と、その時である。
「デヤァ!」
ラッセルさんがタイミングよく現れ、奴の足を斬りつけたのだ。
【ガァ】
ラッセルさんの一撃により、サイクロプスはバランスを少し崩し
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ