暁 〜小説投稿サイト〜
Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv43 魔窟からの帰還( i )
[3/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
な岩が転がる所であった。
 少し閉鎖的な雰囲気があるので、ある意味、休むには良さそうな場所だ。
(奴等は何しに来たんだ……昼寝か?)
 俺はそんな事を考えながら、奴等が降り立った辺りに目を向ける。
 だがその時、とんでもないモノが、俺の目に飛び込んできたのであった。
(イッ!? ア、アレは……)
 俺は思わず息を飲んだ。
 なぜならそこには、サイクロプスが1体昼寝をしていたからだ。
(う、嘘ォ……俺達の近くに、サイクロプスが昼寝してたとは……。あ、危ねぇ……俺達の話を聞かれてなかっただろうな……)
 と、そこで、ライオンヘッドの1体が口を開いた。
【ガゥルルル……俺達の寝床でサイクロプスが寝てやがる】
 どうやらここは、ライオンヘッドの寝床みたいだ。
 早々に立ち去った方が良さそうである。
 続いて、もう1体のライオンヘッドがサイクロプスの頭を蹴った。
【起きろ、このデカブツ。ここは俺達の寝場所だッ】
【ガッ! イってぇ!】
 サイクロプスは今の一撃で半身を起こし、ライオンヘッドを睨んだ。
 目が赤く変化しているところを見ると、かなりお怒りのようである。
【ウガァ……何すんだ、テメェら。折角、気持ちよく寝てたところをッ!】
【ガルルルぅ、そりゃ、コッチの言い分だ。テメェこそ何してやがる、俺達の寝床で!】
【知るかッ、そんなもん!】
【コッチはなぁ、5日前に街道で食い損ねた冒険者達の事で、気が立ってんだ。とっとと消えろ! このデカブツ!】
【そうだぜ。ガルルゥ、あの冒険者達を襲ったお蔭で、ヴィゴール様には怒られるしよッ。ムカムカするぜッ。どっかいけッ!】
 なんか知らんが一触即発といった雰囲気であった。
(逃げるなら、内輪揉めしている今の内だな)
 そう考えた俺は、皆にその旨を伝える事にした。
 だがしかしッ! ここで予想外の事が起きたのである。
 なんと、リタさんが剣を鞘から抜き放ち、奴ら目掛けて突進したのだ。
「オノレェ! バネッサ姉のカタキッ!」
 俺はその姿を見るや否や、ムンクの叫びの如く、脳内で悲鳴を上げた。
(キャァァァァ!)
 ラッセルさん達は慌ててリタさんを呼び止める。
「馬鹿なッ! 待て、リタッ!」
「ちょ、ちょっと、リタ。待ちなさいッ!」
「止まりなさい、リタッ!」
「ちょっ、ネェちゃん! ここまで来て、それはナシやッ、 アカンて!」 
 だが皆の声は届かなかった。
 リタさんは剣を突く構えをとり、ライオンヘッドに勢いよく襲い掛かる。
 その刹那!

【ギャフゥゥ!】

 ライオンヘッドの苦悶の声が辺りに響き渡ったのであった。が、しかし、倒すほどではなかった。
 なぜなら、突きは浅いからだ。あの様子を見る限りだと、恐らく、10cm程度しか入ってないに違いな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ