Lv43 魔窟からの帰還( i )
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。生きた心地せぇへんかったで、ホンマ」
「まぁな。でも、早急に手を打たないと、被害は間違いなく甚大なモノになるな。不味いぞ、アレは……」
と、ここで、シーマさんが話に入ってきた。
「ねぇ、コータローさん。この間会った時、ウォーレン様の御屋敷で厄介になってると言っていたけど、今もそうなの?」
「ええ。まぁとはいっても、一時的に身を寄せているだけですけどね」
「そう……なら、ウォーレン様にお伺い立ててみた方がいいかも。あの方は今、ヴァリアス将軍の部下だから、そういった方面に顔が効くと思うわ」
「俺も今、それを考えていたところなんですよ。ところで、討伐に行く日ですが、バルジさんは確かあの時、5日後とか言ってましたよね?」
マチルダさんは頷く。
「そうよ。あの後、バルジから詳細な日程を聞いたんだけど、出発は5日後の早朝と言ってたわ。つまり、明後日ね。そして、今日みたいにイシュラナの鐘が鳴る頃に、東門の前に集まってから出発だそうよ」
「明後日ですか……時間がないな。すぐにでも報告したいところだけど、今の時間、ウォーレンさんは王城にいる可能性が高いからなぁ……。仕方ない、今晩話すしかないか……ン?」
と、そこで、ラッセルさんが俺達のテーブルへとやって来たのである。
「待たせたな」
ラッセルさんは空いてる席に腰かけると、皆に労いの言葉を掛けた。
「今日は色々とあったけど、全員、無事に帰って来れたからよかった。収獲もあったしな。これも皆のお蔭だ。そして、コータローさん、今日は本当にありがとうございました。貴方のお蔭で、本当の姿を知る事が出来ました。感謝してます」
「まぁ問題は山積みですが……」
ラッセルさんの表情が少し曇る。
「ええ……ですが、真実を知る事が出来たので、今はそれで良しとします。それからリタ……今日の事はちゃんと反省しろよ。じゃないと、もう仲間としては呼ばないからな」
「わかってる。……私、どうかしてた。だから、さっき皆に謝ったの……」
「え!? そ、そうか、わかればいいんだ」
ラッセルさんは少しホッとした表情を浮かべた。
リタさんの様子が変わっているのに気付いたんだろう。
そこでタイミングよく、数人の給仕の子達が料理を持って現れた。
「お待たせ致しました。ご注文の料理になります」
給仕はヴィレアや料理などをテーブルに並べてゆく。
そして、料理が粗方出揃ったところで、ラッセルさんは仕切り直しの言葉を発したのである。
「さて、それじゃあ、料理も来た事だし、今日はもう、楽に行こうか。それから、コータローさん達も沢山食べて下さい。なんでしたら、今日も御馳走しますから」
「いや、流石にそれは悪いですよ」
「そんなに気にしないでください。俺はコータローさんに感謝してるんですから」
「ラッセルさん
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