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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv42 グァル・カーマの法
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うが、正直、あまり体験したくはないな……。生きた心地がしない。ラティも俺の陰に隠れながらオドオドしてるとこ見ると、結構ビビってるみたいだ。人間と関わりが深い分、メイジドラキーとはいえ、魔物から襲われる事があるのかも……)
 ふとそんな事を考えながら進んでいると、程なくして俺達は、20畳程度の床面積を持つ空洞へとやってきた。
 そこには、不気味な模様が彫られた石版や箱、それから歪な形をした武具や壺などが所狭しと置かれている。恐らく、物置として利用している空洞なのだろう。
(なんか知らんが……呪いが掛かってそうな品々ばかりだな……コワッ)
 と、ここで、リュシアが俺達に振り返る。
「ここよ。さて、それじゃあ貴方達には……数もいる事だし、この石版を運んでもらおうかしら」
 リュシアはそう言って、台車に乗せられた石板を指さした。それは3m×4mくらいありそうな、大きい石版であった。
 1人では厳しいが、台車に乗っているので、俺達全員でやればなんとか動かせそうな感じだ。が……俺は呪いが怖かったので、とりあえず、回りくどく訊いてみる事にした。
「それは分かりましたが、1つ訊かせて頂いてもいいでしょうか?」
「何?」
「我々はここに来たのが初めてなのでわからないのですが、これらは一体、何に使う物なのでしょうか? この地の者共に呪いをかける道具の一種ですか?」
「呪い? あはは、違うわよ。これはグァル・カーマの法で使う魔導器の1つよ。って……ここに来たのが初めてな上に、ソーン階層の魔物である貴方達は、知るわけないわね。まぁいいわ、教えてあげる。グァル・カーマの法はね、地上に住まう奴等の魂と、魔物の邪悪な魂を融合させる秘法の事よ」
 俺は今の話を聞き、静かに息を飲んだ。
(ま、魔物の魂を融合させるだって……マジかよ。そんな事が可能なのか……)
「それは凄いですね。魂を融合させるなんて事が可能なのですか?」
「まぁ、成功率はかなり低いわね。このイシュマリアで完全に成功したのはアシュレイア様とヴィゴール様だけだし。他は今のところ失敗続きよ。でも、このグァル・カーマの法を生み出した御方がいるラミナスでは、もう少し成功例があるみたいだけどね」
「そうですか……」
 アシュレイア様とヴィゴール様の部分はともかく、それをする事によって、どういった事が起きるかが気になるところである。
 この際だ、とりあえず訊いてみよう。
「ところで、そのグァル・カーマの法が成功すると、どのような事が起きるのですか?」
「決まっているでしょ。この地の奴等同様、リュビストの結界内を自由に行き来できるようになるわ。しかも、ヴィゴール様の話だと、変装ではないから、例えラーの鏡を使ったとしても魔物と見破るのは困難だそうよ」
「なんと……」
(ラーの鏡でも見破れないだって…
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