Lv42 グァル・カーマの法
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である。
それから程なくして、洞窟の入り口へと到着した俺達は、平静を装いつつ、穴へと向かい歩を進めた。が、しかし、丁度そこで門番のミニデーモンが、俺達を呼び止めたのである。
【ケケ、待て……お前達、見かけない顔だな。ソーン階層の奴等みたいだが、ここに何の用だ】
(ソ、ソーン階層? なんだそれ……。初耳だ。まぁそれはともかく、さて、どう返そう……)
俺がそんな事を考えていると、もう片方のミニデーモンが、間髪入れず話に入ってきた。
【ウケケ、こいつ等はアレじゃないか。ジェバが呼んだ奴等じゃないのか?】
【ジェバ? ああ、そういえばジェバの奴、ここにいる奴等は言うこと聞かないから、言うこと聞く奴等が欲しいとか言ってたな。ケケケ】
【ケケケ、多分それだぜ】
【確認してみるか。おい、お前達、ジェバに呼ばれたのか?】
とりあえず、俺はそれっぽく答えておいた。
「俺達はここに行けと言われたから来ました。雑用と言われたのですが、何をするのかまでは聞いてないです」
【雑用なら、多分それだぜ。ケケケ】
【ウケケ、多分、そうだろう。よし、お前達、中に入れ。俺がジェバの所まで案内してやろう】
(え? どうしよう……これは想定してなかった……)
予想外の展開になってきた。……胃が痛くなる展開である。
だが、こうなった以上、仕方ない。
とりあえず、適当に話を合わせて切り抜けるしかないだろう。
「では、お願いします」
【ウケケ、じゃ、ついて来い】――
[U]
ゼーレ洞窟内に足を踏み入れると、中は松明が灯っている事もあり、意外にも明るかった。
だが俺は、明るさもさることながら、その様相にも驚いたのである。
なぜならば、このゼーレ洞窟は鍾乳洞を思わせる壁面だったからだ。
周囲に目を向けると、鍾乳石の柱のようなモノや、つらら状のモノが幾つも伸びている。おまけに中も広い。入り口が大きかったので予想はしてたが、中はそれよりも一回り大きな空間が続いているのである。
(まさか……この世界に来て鍾乳洞を見れるとは思わなかったよ。鍾乳洞があるって事は、この丘はカルスト地形なのだろうか? まぁそれはともかく、高校の頃、修学旅行で山口県の秋芳洞に行った事はあるが、あそことよく似ているな。自然が作り上げた美しい宮殿てとこか。でも……幾ら美しい光景でも、今は感動出来んなぁ。おまけに何やら寒いし、怖い魔物もいるし……。とっとと調べて撤収しよう……)
俺はそんな事を考えながら、ミニデーモンに続いて洞窟内を真っ直ぐ進んで行く。
すると程なくして、俺達は広々とした大空洞に辿り着いたのである。
空洞は歪な円形で、直径50m以上はありそうな床面積であった。
大空洞の中心に目を向けると、丸い魔法陣のようなモノが描かれ
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