Lv41 ゼーレ洞窟へ
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も後ろに乗ってください」
「わかりました。ではよろしくお願いします」
というわけで、少し妙な空気になったが、ここから今日の冒険が始まるのである。
[V]
王都を出発した俺達は、長閑な草原に伸びるアルカイム街道を真っ直ぐに進んでゆく。
15分程度進んだが、魔物との遭遇は今のところない。
王都近辺は魔物も少ないような事をウォーレンさんも言っていたので、暫くはこんな感じで進めそうである。
(とはいえ、油断は禁物だが……ン?)
と、そこで、ラティが小声で俺に話しかけてきた。
「なぁ……ちょっとええか?」
「何だ?」
「……あのリタっちゅう姉ちゃん、時々、コータローにめっちゃメンチきっとるで。前になんかあったんか?」
そうなのである。
なぜか知らないが、リタさんは俺を時々睨みつけるのだ。
「う〜ん、何もないと思うけどな……。つーか、前に会ったときは治療しただけだしね。遅刻してきた事を怒ってるとか?」
「あのメンチはただ事やないで。大体、少し遅刻したくらいで、あないな目せぇへんて。治療した時に要らん事をしたんやないんか?」
「そう言われてもなぁ」
本当に何で睨まれるのやら……。
まぁいい、今は置いておこう。
そんな事よりも、そろそろあのアイテムの出番となるわけだが、見通しの良い景色が続くので、使う場所をどこにするか、俺は今、悩んでいるのであった。
人目につくと不味いので、出来れば身を隠せるような所で、密かに使用したいのだ。
(さて、どこかに姿を隠せる良い所がないかな……)
俺はそんな事を考えつつ、前方に視線を向けた。
すると100m程先に、大きめの岩が幾つか点在している場所が見えてきたのである。
(おお、あの辺が良さそうだな。結構大きな岩がポツポツ見えるから、あそこなら周囲から目立つこともなさそうだ)
つーわけで、俺は早速、ラッセルさんにお願いする事にした。
「ラッセルさん、前方に見える岩のある所で一旦止まってもらえますか」
「え? あの岩が沢山ある所でですか?」
「はい」
「はぁ……わかりました」
ラッセルさんは首を傾げつつ、了承してくれた。
そして、目的の場所へと来たところで、馬車はゆっくりと停車したのである。
と、そこで、マチルダさんが訊いてくる。
「ねぇ、コータローさん。こんな所で止まって、一体何をするつもりなの?」
他の2人もマチルダさんと同様に首を傾げていた。
まぁこうなるのも無理はないだろう。
「ここからは、少しやらなきゃいけないことがあるんです。というわけで、早速で悪いんですが、皆、一旦馬車を降りて、あの岩の裏に行きましょうか。そこで説明をしますから」
俺はそう言うと、街道の付近にある大きな岩を指差した。
「あの岩の裏
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