Lv41 ゼーレ洞窟へ
[4/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
である。
「あらら、鐘が鳴ってもうたやん。少し遅刻やな」
「だな。でも、東門まであと少しだ。ラッセルさん達も少しくらい待っててくれるだろう」
「せやな。あの兄ちゃん、結構、心が広そうな雰囲気やもんな。ところでコータロー、今日はアーシャ姉ちゃん達についとらんでよかったんか? 上の方から使者が来るんやろ?」
「2人の確認をしに来るだけだろ。なら大丈夫だよ。それに、俺は両家に仕えているわけではないから、いようがいまいが同じさ」
「ふぅん。まぁ、ええわ。それはそうと、ワイの知ってる道を行くのはええけど、道中どうやって危険回避するつもりなんや? 敵は多分、ごっついのばかりやと思うで。ワイもここ最近、ゼーレ洞窟方面は厳つい奴等が多なってきたから、あまり行ってへんねん。まぁこの間の魔物を見た感じやと、アルカイム街道側もそろそろヤバそうやけどな」
俺はそこで、右手に持っている布にくるんだ細長いブツに目を落とした。
「ああ、それはな、コレを使うんだよ」
「実はワイ、それがさっきから気になっとったんや。なんなんやソレ?」
「へへへ、まぁ後でわかるよ」
「なんや気になる言い回しやな。まぁええわ、楽しみは後に取っておくわ」
「おう、楽しみにしててくれ」
そんなやり取りをしつつ、俺達は進んで行く。
暫くすると城塞東門が見えてきた。
門に近づくにつれ、守衛の他に、ラッセルさん達の姿も視界に入ってきた。
どうやら、少し待たせてしまったようである。とりあえず、着いたら謝っておこう。
まぁそれはさておき、ラッセルさん達は昨日の打ち合わせ通り、馬車で来てくれたようだ。
俺は馬に乗れないから、これで一安心である。
ちなみにだが、ラッセルさん達の馬車は、ヴァロムさんのと同様、オープンカー仕様である。
今日は晴れなので、日除けに屋根が欲しいところだが、まぁ仕方ないだろう。文句は言えん。
と、ここで、御者の声が聞こえてきた。
「お客さん、城塞東門が見えてきましたが、門の前まで行きますかい?」
「ええ、お願いします」
「わかりやした」――
程なくして門の前に着いた俺達は、辻馬車を降り、付近にいるラッセルさん達の元へと向かった。
そして、まずは遅刻した事を皆に謝ったのである。
「おはようございます、皆さん。すいません、待たせてしまいましたね。余裕を持って出たと思ったのですが、遅れてしまいました」
「いえいえ、そんなに待ってないですから、気にしないでください」
「そうよ。私達だって、ついさっき来たばかりなんだから」
シーマさんはそう言ってニコリと微笑んだ。
「そうっスか、ならよかった」
俺はそこでラッセルさん達の面子をチラッと見た。
今日のメンバーはこんな感じだ。
ラッセルさんと妹のリタさん、そしてマチルダ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ