Lv40 ヴィザーク・ラヴァナ執政区(i)
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行ってみませんか?」
「そんな事が可能なのですか?」とラッセルさん。
「ええ上手くいけば……。ですが、絶対大丈夫というものでもありませんよ。なので、危なくなったらすぐに撤収するつもりです」
2人は半信半疑といった表情で顔を見合わせた。
「コータローさん、マチルダと向こうで少し話をしたい。待っていてくれるだろうか?」
「構いませんよ。ですが、2つばかり付け足す事があります」
「付け足し?」
「はい。まず1つ目ですが、調査に行くのは3名から4名程度にしておいて下さい。あまり大人数では行きたくないので。それと2つ目ですが、この事は他言無用でお願いします。非常に難しい問題を孕んでますので、これは必ず守って頂きたいのです。いいですかね?」
「……わかりました。では少し待っていてください」
そしてラッセルさんとマチルダさんは、少し離れたところでミーティングを始めたのである。
で、話し合いの結果だが、2人はとりあえず、俺の提案を承諾してくれた。
出発は明日の朝、イシュラナの鐘が鳴る頃で、集合場所はラヴァナ東門の前となった。
そして、調査に行くメンバーや、移動手段等の打ち合わせをしたところで、俺達は別れたのである。
とまぁそんなわけで、俺はまたもや、想定外のイヴェントをこなす事になったのだ。
[W]
西の空が赤く染まり始めた頃、俺はルグエンさんと共に、ラヴァナ執政院へと向かった。
ルグエンさんの話によると、今回の協議は早めに終わったらしく、もう既にクラウス執政官は戻っているとの事であった。
まぁそんなわけで、ルグエンさんの事務所について早々に、俺は出掛ける事となったのである。
ラヴァナ執政院は、環状通り交差点をアリシュナ側に暫く進むと見えてくるようになる。
建物の形状はイシュラナ神殿に少し似ているが、俺からすると、日本の国会議事堂みたいな造りの建造物であった。だが、よくよく考えてみると、あれも若干古代ローマ風の建物なので、仮に、この国に存在してたとしてもそれほど違和感なかっただろう。
ラヴァナ執政院の周囲は、青々とした芝生が広がる美しい庭園となっていた。
執政院へと続く石畳の道には、女神イシュラナの石像に加え、剣を掲げた厳かな人物の石像等が飾られている。
そして、執政院の入り口付近に視線を向ければ、剣や槍を装備した衛兵が何十人もおり、今は出入りする者を静かに監視しているところなのであった。
見るからに厳戒体制といった感じである。
もしかすると、ミロン君が言っていた、イシュマリア魔導連盟とかいう団体に目を光らせているのかもしれない。
まぁそれはさておき、執政院の敷地内に入ったところで、ルグエンさんは立ち止まり、俺に振り返った。
「では、少々お待ちいただけますかな。ク
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