暁 〜小説投稿サイト〜
Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv40 ヴィザーク・ラヴァナ執政区(i)
[12/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
合いを持つことになるんですよ」
 マチルダさんは首を傾げた。
「逆の意味合いって、どういう事?」
「あの依頼は魔物の討伐ではなく、優秀な冒険者の討伐という事です」
「ぼ、冒険者の討伐ですってッ!?」
「コータローさん、幾らなんでもそれはないんじゃ……」
「でもコータローさん、貴方はさっき確証がないと言ったけど、それだって確証がないじゃない。結局、同じ事よ。どっちも証拠なんてないんだから」
 ここを突かれると俺も痛いところである。
(さて、どうしよ……説得は諦めるか。でもなぁ、見殺しにするみたいな気がして嫌なんだよな。はぁ……何かいい方法がないだろうか。実際に洞窟へ行って調査でもすれば、ハッキリするんだろうけど、ライオンヘッドがうろついてるような所に行くのは自殺行為だしな。おまけに、実態の調査となると、気づかれずに行かなきゃならないし……。魔物でもない限り、そんな事は無理だろう。打つ手なしか。ン……魔物でもない限り……)
 と、そこで、あるアイテムの事が、俺の脳裏に過ぎったのである。
(そういえば、アレがあったな……アレを使えば、洞窟の中に行けるかもしれない。ゲームでも敵地潜入によく使ったし。だがそうなると、俺も行かなきゃならないしな……ああもう、どうしよう……)
 などと考えていると、ラッセルさんは勝手に総括し始めたのであった。
「マチルダの言う事も一理あるな。今は何も確証がないから、結局は同じ事なんだよ。だから、行けばハッキリするんだ。コータローさん……俺達はとりあえず行ってみる事にするよ。貴方がたとえ断ったとしてもね」
(う〜ん、こういう考え方は嫌いじゃないけど、今回に限っては、自殺行為な気がするんだよな。ハァ……仕方ない。あまり気が進まんが、手を貸すとするか。ヴァロムさんの指南書だと、次の行動に移るまで少し日数があった筈だ。それに、アレを使えば、戦闘もかなり避けれるかもしれないし……)
 というわけで、俺はある提案を2人にしたのである。
「ラッセルさんにマチルダさん……明日ですが、俺と一緒に、ゼーレ洞窟へ確認しに行きませんか? それから判断しても遅くはないでしょう」
「え? それはどういう……」
「どうもこうも、言葉通りの意味です」
「ちょっとコータローさんッ、何を言ってるのか分かってるのッ!? オヴェール湿原の魔物が強力なのは貴方だって知っているでしょう? 私達だけで行ったら、それこそ全滅だわッ」 
「ええ、勿論わかってますよ。ですが、それを回避する良い方法があるんです」
 ラッセルさんが眉根を寄せて訊いてくる。
「良い方法だって……一体どういう方法なんですか?」
「今は言えません。ですが、この方法ならば、魔物と戦わずに洞窟の内部にも入れるかもしれません……とだけ言っておきましょう。で、どうします? 調査に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ