Lv38 魔の神殿(i)
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ってもらえますか、ウォーレンさん」
「ン、どうした? 忘れ物か?」
「いえ、そうじゃないんです。ここにいる魔導騎士の方々に、幾つか訊きたい事があったので……。いいですかね」
「こう言ってるが、良いかな?」と、ウォーレンさん。
ハーディン隊長は頷いた。
「ふむ……まぁ答えられる範囲の事なら、答えよう。で、訊きたい事というのは何だ?」
「ありがとうございます。ではまず1つ目ですが、ここ最近、私達の前に遺跡へ訪れた方がいたと思うのですが、誰かわかりますでしょうか?」
「ウォーレン達の前か……おお、そういえば、10日程前にアズライル猊下の一団がやって来たな」
「アズライル猊下の一団ですか……。ちなみに、何名くらいだったかわかりますでしょうか?」
ハーディン隊長は目を閉じ、考える仕草をする。
「人数についてはハッキリと覚えてないが……確か、十数名だった気がする。まぁ大体そんなところだ」
「そうですか。では次に、猊下がここにやって来た時間帯なのですが、覚えてますでしょうか?」
「来た時間は、今日、ウォーレン達が来たような頃合いだ。要するに朝だな」
「その日は晴れてましたか? それと風は強かったですかね?」
「ああ、そうだ。晴れで、風の強い日だった」
思った通りだ。お蔭でだいぶわかってきた。
俺は質問を続ける。
「ではこれで最後です。話を戻しますが、先程言った猊下の一団に、王族の方はおられませんでしたか?」
「いや、いなかった気がするがな……。というか、この地は王族が来る事はまずない。だからいないと思うぞ。まぁそうはいっても、フードを深く被っていたのが何人かいたから、俺も断言はできんがな」
「そうですか。わかりました。質問は以上です。貴重なお時間、ありがとうございました。それではお仕事頑張ってください、ハーディン隊長」
「ああ」
必要な情報は大体聞けたので、俺はウォーレンさんに言った。
「じゃあ、帰りましょうか」
「ン、あ、ああ……」
ウォーレンさんとハルミアさんは少し首を傾げていた。
多分、俺の質問の意図が分からないのだろう。
とりあえず後で、俺の見解を話しておくとしよう。
[X]
桟橋へとやって来た俺達は、そのまま舟に乗り込み、湖岸へと向かって進んで行く。
だが暫く進んだ所で、俺は妙な胸騒ぎを覚えたのであった。
それは漠然とではあるが、俺の中の何かが警告をしているように感じたのだ。
(なんだろう、この感じ……。なんか、嫌な予感がする。行くときは何も感じなかったのに……)
俺は周囲を警戒する。
と、そこで、アヴェル王子が俺に話しかけてきた。
「どうしたんです、コータローさん、ソワソワして。魔物の姿でも見たんですか?」
「いえ……そういうわけじゃないんです
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