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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv37 魔の島(i)
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「どうしたんだ、コータロー。浮かない顔をして?」
 ヴァロムさんの指示内容に没頭しすぎて、表情に出てたようだ。
(危ない危ない。気を付けなければ……)
「え? ああ、いや、大したことではないですよ。ただ、これから向かうミュトラの遺跡とはどんな所なんだろうか? って考えていただけです」
「ああ、その事か。なら、そう心配するな。島や湖に魔物はいないから、襲われる心配は殆どない。まぁそのかわりと言っちゃあなんだが、島と湖に生息する生き物もいないがな」
「そういえばそうでしたね。忘れてました。しかし……妙ですねぇ。生き物が全くいなくなるなんて……。ちなみに生き物は、徐々にいなくなっていったんですか? それとも、ある日パッタリと?」
「漁師から聞いた話では、徐々にいなくなっていったらしい」
「へぇ、そうですか……。ところで、そうなりだしたのは、いつ頃からなんですか?」
「う〜ん……確か、ゴーザの月に入りだした頃からだって言ってたな。だが、その時はまだ、気持ち少ない程度だったそうだ。顕著になり始めたのは、ヘネスの月に入ってかららしい。実際、漁獲量も、その頃から極端に減り始めているからな。漁師の言葉で間違いないだろう」
「それも、ゴーザの月からなんですか……」
 なぜか知らないが、ここ最近の急な異変は、全てゴーザの月辺りから始まっているようだ。
 ゴーザの月……今から半年以上前である。
 ティレスさんが言っていたが、王様がおかしくなり始めたのもゴーザの月。それから、テト君達と一緒にいた商人も、半年前に来た時は、まだあの辺りの魔物も弱かったと言っていた。
 それだけじゃない……昨日、ラッセルさんやバルジさん達とも食事をしながら色々と話をしたのだが、そこでも、ゴーザの月に入り始めた頃から、やたら強い魔物が徘徊し始めたような事を言っていたのだ。
 そこに、このアウルガム湖の異変である。これは果たして偶然なのだろうか……。
 またそう考える従い、ジュノンの月にあったあの一件が、俺の脳裏に蘇ってくるのであった。
 そう……イデア遺跡群での一件だ。

 思い返せば、イデア神殿を出た後、俺達はすぐに、強力な魔物共の襲撃にあった。
 だが、あの時の襲撃は裏を返すと、魔物達がイデア神殿を監視していたという事の証でもあるのだ。
 しかも、それを裏付けるかのように、俺達が試練を終えた後、ラーのオッサンは確か、こんな事を言っていたのである。イデア神殿の封印が解かれたのを、何者かが察知したのかもしれない、というような事を……。
 これが事実ならば、イデア神殿の封印が解かれた事は、魔物達にとって脅威という事になる。
 そして、ゴーザの月辺りから急に始まりだしたこれらの異変は、偶然ではなく、必然な流れとも考えられるのだ。
 ここから連想できる事柄は1つで
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