Lv36 邂逅の酒場・ルイーダ
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(ウホッ! これ米や、ライスや、ご飯や! 久しぶりに米料理が食べられるぅ!)
そのご飯は一粒一粒に張りと艶があり、熱いのか、ほんのりと湯気も立ち昇っていた。出来立てホカホカといった感じだ。
ただ、色が少し茶色がかっていたので、やや塩辛そうではあった。が、若干カレーに似た香りがするので、もしかするとドライカレー風味のコメ料理なのかも知れない。ちなみにだが、ドライカレーは好きな料理である。
だがそうはいうものの、少し気になる点もあった。
それは何かというと、料理に使われている米は日本人が食べるジャポニカ米ではなく、東南アジアとかヨーロッパで食べられているインディカ米のような細長い品種だったからだ。
(この米、なんかタイ米みたいな形だな……が、まぁいい。本当は日本のコシヒカリが食べたかったところだが、今は贅沢は言えん。とりあえず、米が食べられるので良しとしよう)
全ての料理がテーブルに置かれたところで、ラッセルさんは仕切り直しとばかりに皆に言った。
「さっきはすいませんでした。唐突に暗い話になってしまい。さて、それでは今日は私が奢りますので、どんどん食べてください。それと、こちらの料理が先程言ったラパーニャです」
思った通り、ラパーニャは目の前にある米料理のようだ。
ラッセルさんは続ける。
「それから、もし追加で欲しい物があったならば、遠慮なさらずに言ってくださいよ」
「お気遣いありがとうございます。では、お言葉に甘えさせてもらいます」
そして俺達は料理に手を伸ばしたのであった。
俺はまず、パエリアのようでいて、仄かにカレーの香りが漂うラパーニャから食べる事にした。
皿に備え付けられた取り分けスプーンを手に取り、ラパーニャを自分の取り皿へと移してゆく。と、その際、粘りの無いパラパラとした米が、俺の取り皿に降り注いだ。予想していた事だが、やはり、インディカ米のような特性の米のようだ。
まぁそれはさておき、まずは料理の味である。
俺は早速、ラパーニャを食べてみる事にした。
木製のスプーンを使い、艶と張りがあるラパーニャを掬い上げ、口の中へと持ってゆく。
すると次の瞬間、懐かしい食感と共に、少しピリッとくるやや塩辛い味が口の中に広がったのである。
それに加え、カレーのような風味と、食材からでたであろう、ほんのりとした甘みが、俺の舌を包み込んだのだ。
初めて食べる料理であったが、一口食べただけで、美味いとわかった。
俺は思わず、感嘆の言葉をこぼしていた。
「う、美味い。……美味いわ、これ」
「本当ですね。美味しいです」
ミロン君も驚いていた。
この様子だと、初めて食べる料理なのだろう。
「そんなうまいんか。ほな、ワイも食べてみよ」
俺達の感想を聞いたラティは、そこで長い
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