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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv36 邂逅の酒場・ルイーダ
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た冒険者がどうかしたのか?」
 バルジさんはラッセルさんに向かい、笑みを浮かべた。
「実はな、その男に俺も直接会う機会があってな、そこで色々と洞窟内での話を聞けたんだよ。それで奴の話によるとだが、どうやら魔物達の親玉みたいなのが、洞窟の奥に棲みついているらしいんだ」
「なんだって!? それは本当か」
「確証はないが、嘘を言っているようにも見えなかった。だから、俺は本当じゃないかと思っている。そこでだが……実はな、ラッセル達に頼みたい事があるんだよ」
「頼み?」
「他の冒険者達にも声をかけているんだが、俺は今、魔物の親玉を退治する為の討伐隊を作ろうと思っているんだ。それにラッセル達も加わって欲しいんだよ」
「討伐隊……」
「ああ、討伐隊だ。ここ最近、魔物も強くなってきているから、少数では危険だからな。それに親玉を倒せば、あの辺りの魔物も少しは大人しくなるだろうし。だからさ」
 ラッセルさんは腕を組み、眉間に皺を寄せる。
「……でも、俺達は仲間を失ったばかりだからな」
「言っておくが、魔物の討伐自体は、ルイーダの酒場が正式に引き受けた依頼だから、ちゃんと金は出るぞ。しかも、討伐隊に参加したパーティは1組につき、10000ゴールドだ。おまけに、親玉を倒したら、さらに追加で10000ゴールド貰える事になっている。上手くいけば20000ゴールドだぞ。どうだ、悪い話ではあるまい」
「金額は確かに大きいけど、それってどこから出るお金なの?」と、マチルダさん。
「聞いて驚くな。依頼主はイシュラナ大神殿だ。実は昨日の晩、イシュラナ神殿側から正式にルイーダの酒場へ依頼があったんだよ。だから、お金の心配はしなくていい」
「まぁ確かに稼ぎは得られそうだが……俺達は沢山のパーティと合同で仕事をした事なんてないからな……」
 すかさず、バルジさんは話を付け足した。
「ああ、言い忘れたが、戦闘に関しては各パーティのやり方というのものがあるだろうから、俺もそこまで干渉はしない。だから参加してくれないか? 強力な魔物が多いだろうから、腕のある冒険者が必要なんだよ」
「しかしだな……」
 ラッセルさんはそこで言葉を切り、シーマさんとマチルダさんに視線を向ける。
 まずシーマさんが口を開いた。
「幾ら報酬が高いといっても、大切な仲間を失ったばかりだから、私はあまり気乗りがしないわね……」
「私もシーマと同じよ。それに、20000ゴールド程度じゃ、流石に命を掛けるわけにいかないわ」
 2人の言葉を聞き、バルジさんは不敵な笑みを浮かべる。
 それから口元で人差し指を振り、「チッチッチッチッ」と舌を鳴らしたのである。
「そう結論を焦るな。話はまだ終わっていない。ここからが本番さ」
「本番?」
 ラッセルさん達3人は首を傾げた。
「実はな、逃げ帰って
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