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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv35 ラヴァナ・アーウェン商業区
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に注意した方がエエけどな。パフパフする? なんて言ってきても、ホイホイついてったらアカンで」
「そういうのはな、経験上、世にも下らないオチが待っているのが相場なんだよ。誰が行くもんか」
 とはいうものの、パコパコする? なんて言われたら、ホイホイと付いて行くかもしれないが……。
「ほんならエエけど」
「ところでラティ、グランマージていう魔法薬売っている店だけど、どこにあるか知っているか? アーウェン商業区にあるって聞いたんだけど」
「おう、知ってるでぇ。でも、グランマージはルイーダの酒場付近やから、ここからやと、ちょっと遠いで」
「遠いのか……で、どの辺りなんだ?」
「アーウェン商業区の一番端や。簡単に言うと、王都の入り口がある城塞南門の付近やな。でもまぁ、馬車やから、そんなにかからんやろ」
「それを聞いて安心したよ」
 どうやら、まだしばらくは進まないといけないみたいだ。
 ついでだからラティの目的地も訊いておこう。
「それはそうと、物流組合はどの辺りなんだ?」
「オヴェリウス物流組合は、商業区の中心やから、もう少し先やな」
「て事は、ここからだと物流組合の方が近いんだな」
「せやな」
「じゃあ先に、物流組合から行くか」
 するとラティは申し訳なさそうに口を開いたのである。
「あんなぁ……そこでお願いがあるんや。ワイが用事済ませてくるまで、待っててほしいんやけど、ええやろか?」 
「いいけど。なるべく早くしてくれよ」
「おう、それは任しとき。鞄の中の書簡を届けるだけやから、すぐ済むさかい」
 つーわけで、俺はミロン君にそれを伝えたのである。
「それじゃ、ミロン君。悪いけど、まず、オヴェリウス物流組合へ向かってくれるかい。で、ラティが帰ってきたら、今度はグランマージっていう魔法薬の店に向かってほしいんだ」
「物流組合に行ってから、グランマージですね。わかりました」――

 物流組合からラティが戻ってきたところで、俺達はグランマージに向かい移動を再開した。
 大通りを南下するに従い、一般住民の姿は少なくなり、変わりに、武器防具等を装備する冒険者達の姿が目に付くようになってきた。その所為か、街の様子も少し殺伐とした雰囲気になりはじめていたのである。
 とはいえ、別に周囲が殺気だっているというわけではない。寧ろ、和気藹々とした感じであった。が、しかし、武器を所持する者がこうも多いと、どうしても、治安が悪く見えてしまうのである。
(ルイーダの酒場がある位置の関係上、どうしようもない事なんだろうけど……武装した冒険者が多いと、やっぱ空気が重く感じるな……。まぁ仕方ないか)
 と、そこで、ミロン君の声が聞こえてきた。
「コータローさん、見えてきましたよ。あそこにある黒い看板が掛けられた赤い店が、グランマージです」
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