Lv35 ラヴァナ・アーウェン商業区
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、何かあった時に対応できるよう、街中に兵士を配置しているのだと思いますよ」
要するにあの兵士達は、テロ活動に目を光らせているという事のようだ。
「イシュマリア魔導連盟か……。ところで、その組織って王都では有名なの?」
ミロン君は頭を振る。
「いいえ、全く。そんな組織があったこと自体、ウォーレン様も初耳だったそうですから。なので、城に出入りする者以外、殆ど知らないんじゃないでしょうか」
「つまり、突如現れた秘密結社って事か。で、誰もその素性どころか、名前すら知らなかった、と……」
「はい、そのようです」
なぜかわからないが、少し引っ掛かりを覚える組織であった。
「ちなみに、その組織から抗議の書簡が来たのって、いつの話なんだい?」
「えっと……僕がその話を聞いたのは、ヴァロム様が幽閉されて暫くしてですから、つい最近じゃないでしょうか」
「つい最近か……」
と、ここで、ラティの声が聞こえてきた。
「コータロー、お話し中のところ悪いけど、この辺りからがアーウェン商業区やで」
「お、ここがアーウェン商業区か。どれどれ」
周囲に目を向けると、沢山の商店が軒を連ねる街並みが広がっていた。
八百屋や肉屋といった食材の店から、アクセサリー等の装飾品を扱う店、武器や防具に薬などを扱う店等、それは多種多様であった。
そして、それら全ての店は今まさに、沢山の買い物客で賑わっている最中なのである。
「ヒュー……流石、王都の商業区だな。マルディラントの商業区域も賑やかだったけど、ここは輪をかけて活気があるよ」
「ま、そりゃそうやろ。この国で一番でかい商いの区域やからな。でも、ちょっとガラ悪い所でもあるさかい、色目使いよる女や、スリには注意せなあかんで。それと恐喝もな」
ラティの言うとおり、進むにつれ、人相の悪い奴等が増えていた。
北○の拳にでてきそうな、モヒカン頭の奴や、肩パットをあてたムキムキ戦士系の男達、エロい格好をした娼婦みたいな女が、時々、視界に入ってくるのである。それに加え、ドラクエの定番キャラである、荒くれみたいなのもいるのだ。
ちなみに荒くれとは、上半身が裸で、角の生えた黄色いマスクを被るマッチョ男である。一歩間違えると、ただの変態にしか見えないキャラの事だ。
「ああ、そうみたいだな。手癖が悪そうな奴が多そうだから、注意するよ」
とはいえ、貴重品の殆どはフォカールで仕舞ってあるので、それほど心配はない。
お金にしても、手元にあるのは500Gほどで、残りはフォカールで仕舞ってあるのだ。が、しかし、武具などの装備品や通行証は常に携帯しているので、厳重に注意しなければいけないだろう。つまり、盗られて困る物はその辺の類なのである。
「ああ、気ぃつけた方がええで。でもまぁコータローの場合、スリよりも、女の誘惑
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