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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv34 宮廷魔導師ウォーレンの依頼
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った。

【ウォーレンだ。遅くなってすまない。入ってもいいだろうか?】

 待つこと3時間といったところだ。
 ようやく戻ってきたみたいである。
「どうぞ」
「では失礼する」
 扉が開かれ、ウォーレンさんが部屋の中へと入ってきた。
 中に入ったウォーレンさんは空いているソファーに腰を下ろす。
 そして、俺達全員に視線を向け、居ずまいを正してから、話を切り出したのである。
「まずは長らく待たせてしまったことを詫びよう。遅くなって申し訳ない」
「ああ、気にしないでください。ミロン君が王都の事を色々と話してくれたので、中々に有意義な時間を過ごせましたから」
「そう言ってくれると助かる。ミロンを置いていって正解だったようだ」
 と言うと、ウォーレンさんはミロン君に軽く微笑んだ。
 ウォーレンさんは続ける。
「それで遅れた理由なんだが……実はな、今しがたイシュマリア城に行った折りに、城に出向しているアレサンドラ家の者とフェルミーア閣下の配下の者に会って、御2人の事を話してきたのだ」
「なんと、そうであったか。それでどういった感じだろう。上手くいきそうであろうか?」と、レイスさん。
「一応、向こうはその旨を報告すると言ってくれた。上手くいけば、御2人には近い内に、両家の使いの者がここにやってくる筈だ」
 アーシャさんとサナちゃんは安堵の表情を浮かべる。
「ありがとうございます、ウォーレン様」
「ご迷惑おかけして申し訳ありません、ウォーレン様」
「そういうわけですので、少し時間が掛かるかもしれないが、御2人は少しの間、辛抱してもらいたい。ヴァルハイムに上がれる者は、イシュラナの神官達によって細かく管理されているので、手続きに時間が掛かるのです」
 2人は頷く。
「構いませんわ」
「私も構いません」
「それを聞いて安心しましたよ。私が出来るのはここまでですからな。さて……」
 ウォーレンさんはそこで言葉を切ると、今度は俺に視線を向ける。
 すると、やや重い口調で話し始めたのである。
「では次に、少しコータローに話があるんだが、いいだろうか?」
 嫌な予感がしたが、とりあえず、話を聞くことにした。
「……何でしょう?」
「俺は今、ヴァリアス将軍の命令で、ある調査をしているのだが、かなり難航していてな。そこで、コータローの手を少し借りたいのだ。見たところコータローは、相当に腕のある魔法使いのようなのでな」
(はぁ、やっぱりその類の話か……)
 もしかすると、グスタフとかいう騎士に言っていた事かも知れない。
 まぁいい……とりあえず、話を聞こう。
「先程の城塞門にいた騎士に、湖の件がどうのと言っておられましたが、それですか?」
「ああ、それの事だ。……これはまだあまり公に出来ない話なんで、できれば、今はまだ
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