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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv34 宮廷魔導師ウォーレンの依頼
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理を乗せたトレイを持って室内に入ってきた。
 3人は俺達の前にあるガラステーブルに、飲物で満たされたグラスや、オードブル風の料理が盛りつけられた幾つかの皿を置いてゆく。
 そして全て並べ終えたところで、メイドさん2人はミロン君を残して退室したのであった。
 メイドさんが去ったところでミロン君は姿勢を正し、改めてお礼を口にした。
「み、皆様、先程は色々とお世話になりました。師であるウォーレン様からは、皆様が快適に寛げるよう、お力添えをするようにと申しつけられております。で、ですので、もしなにかありましたならば、遠慮なく私に言って頂きますよう、よろしくお願い致します」
 この様子を見る限り、かなり緊張してるようだが、そこまで畏まられるのもアレな為、俺は言った。
「あのさ、ミロン君。固い挨拶はよそう。気楽にいこうよ」
 するとミロン君は、アーシャさんとサナちゃんにチラリと目を向けた。
「え? で、ですが、コータローさんの両脇におられる御方はアレサンドラ家のご息女と、旧ラミナス公使であるフェルミーア閣下の縁者だと、ウォーレン様から聞いております。粗相が無いようにと言われておりますので」
(なるほど、だから固くなっていたのか)
「でしたら、結構ですわよ。私も堅苦しいのはあまりですから」
「私もそれが良いです」
「そ、そうですか……わかりました。では、そうさせてもらいます」
 ミロン君は少し困惑した様子だったが、納得をしたのか、その後は幾分力を抜いて話し始めた。
 そして俺達はウォーレンさんが戻ってくるのを待ちながら、暫しの雑談を楽しんだのである。

 ミロン君には色々と王都の事について教えてもらった。
 特にこのアリシュナの事はよく知っているらしく、ミロン君は饒舌に語ってくれた。
 それによると、ウォーレンさんの屋敷があるこの辺りは、別名、魔導師街と呼ばれている地域らしく、王宮に仕える宮廷魔導師の屋敷が沢山あるそうだ。
 その為、周囲の屋敷はウォーレンさんの同僚がかなり多いそうである。
 だが宮廷魔導師でも、大賢者の弟子であるオルドラン家のような古くから続く名家となると、このアリシュナではなく、上にあるヴァルハイムに屋敷があるとミロン君は言っていた。
 なので、ここにある宮廷魔導師の屋敷は殆どが、比較的歴史の浅い家系だそうである。
 要するにここは、宮廷魔導師の新興住宅街といった所なのだろう。
 ふとそんな事を考えながら話を聞いていると、ミロン君は何かを思い出したのか、そこで俺に話を振ってきた。
「あ、そういえば、コータローさんに訊きたかったことがあるんです」
「ン、何だい?」
「こんな事を唐突に訊くのは失礼なのですが、コータローさんの魔力圧はどのくらいあるのでしょうか?」
 あまり触れてほしくない内容だったので、
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