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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv34 宮廷魔導師ウォーレンの依頼
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は庭付きの綺麗な建物ばかり並ぶ裕福そうな所であった。
 ゴミの無い石畳の通りの両脇には、白く美しい石壁の建物が軒を連ねており、見掛ける人々は優雅で上品な服を身に纏う者達ばかり。中小とはいえ、流石に貴族が住む区域であった。
 だが、とはいうものの、ここには馬鹿でかい敷地に大邸宅といった感じの建物は無かった。全て、そこそこの大きさの建物ばかりで、庭もそれほど大きくは無い。
 この区域を現代日本のモノで無理やり例えるならば、田園調布の様な高級住宅街を思わせる感じだろうか。
 とにかく、この第2の階層・アリシュナは、そんな雰囲気を感じさせる所であった。

 話は変わるが、オヴェリウスにある4つの階層は、全てに名前がついているらしい。
 ラティの話によると、平民の住まう第1の階層がラヴァナ、中小貴族が住まう第2の階層がアリシュナ、高位の貴族や高位の神官が住まう第3の階層がヴァルハイム、そして王族の住まう第4の階層がイシュランといった感じで呼ばれているそうだ。
 また、この王都にはイシュラナ教団の総本山であるイシュラナ大神殿があるのだが、それは第1の階層・ラヴァナにあるみたいだ。やはり、国教なだけあって、平民も貴族も分け隔てなく参拝出来るようにしてるそうである。
 ちなみにだが、ラティ曰く、大神殿に教団のトップである教皇アズライル猊下はいないらしい。
 教皇アズライル猊下は普段、第3の階層・ヴァルハイムに建立されているイシュラナの聖堂と呼ばれる所にてお勤めしているらしく、大神殿に降りてくるのは催しや神殿に用がある時だけだそうだ。
 なので、平民はおろか、中小の貴族でも、そう簡単にお目にかかれる人物ではないそうである。
 つーわけで、話を戻そう。

 ウォーレンさん達の後に続いて、アリシュナの通りを進む事、約10分。
 格子状の門扉が設けられた、四角い石造りの屋敷の前で、ウォーレンさん達は立ち止まった。
 ちなみにその建物は2階建てで、玄関前が庭になっており、門と玄関を結ぶ石畳の通路の両脇には、手入れが行き届いた芝生や幾つかの庭木が植えられていた。また、その奥の玄関に目を向けると、重厚な扉の前で鎮座する騎士の石像が2体、番人の如く立っているのだ。
 これは俺の印象だが、周囲の屋敷よりも少し大きなブルジョワ邸宅に見えた。
 もしかすると、ここがウォーレンさんの屋敷なのかもしれない。
 ふとそんな事を考えながら屋敷に目を向けていると、ウォーレンさんはミロン君を伴ってこちらへとやって来た。
「ここが俺の屋敷だ。案内役としてミロンを置いていくから、暫くの間、客間で休んでいてもらえるだろうか」
「ウォーレンさんは、今からどこかに行かれるのですか?」
 するとウォーレンさんは、頂きに見えるイシュマリア城に目を向けた。
「ああ。今から城に行
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