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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv33 王都オヴェリウス
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 そして俺とウォーレンさんは、負傷者の運搬作業に取り掛かったのである。

 魔導の手を使って移動しなきゃならない冒険者は4名だったので、それほど時間はかからなかった。
 だが兵士達は、遺体を毛布にくるんで人目につかないよう処置してから馬車に搬送してたので、少々大変だったみたいだ。
 とはいえ、それらの作業も人手があった為、あれよあれよという間に片付いていき、15分もすれば、馬車で通っても問題ない状態になったのであった。
 粗方片付いたところで、レイスさんは安堵の表情を浮かべた。
「これで旅が再開できそうだ。ではコータローさん、我々も馬車に戻るとしようか」
「ええ」
 と、その時であった。
 慌ただしい声が、この場に響き渡ったのである。

【ウォーレン様! 西の空より、魔物がこちらに迫っておりますッ!】

 俺達は一斉に、西の空へと視線を向けた。
 すると、こちらに向かって飛んでくる十数体の魔物の姿が、視界に入ってきたのである。
 ウォーレンさんは舌を打つ。
「チッ……あれは、さっきの魔物だな。さては、仕返しにきやがったな……」
「あれがそうですか」
 俺は魔物達を凝視した。
 距離にして1000mはあったが、魔物達の姿がおぼろげながら見えてきた。
 すると思った通りであった。魔物はやはり、ライオンヘッドだったのである。
 敵の姿が分かったところで、俺はライオンヘッドの特徴を急いで思い返した。が、しかし……それを思い出す事により、俺の脳内に焦りが生まれてきたのである。
 なぜなら、今の状況を考えると、こちらが不利なのは明白だったからだ。
(不味い……ライオンヘッドはゲームだと、マホトーンとベギラマを多用してくる強力な魔物だ。これだけ沢山いると、今の俺達では対応できん気がする。幸い飛ぶスピードはそれほどでもないから、馬を飛ばせば振りきれるかもしれない。ここは、逃げるが吉だ……)
 俺はウォーレンさんに急いで忠告した。
「ウォーレンさん! あの魔物はそれ程速く飛べないみたいですから、すぐに出発しましょう。今、襲われたら、こちらが圧倒的に不利です」
「あ、ああ……そのようだ。よし皆の者ッ すぐに王都へ向け、出発だ! 冒険者達も急げ!」
「ハッ」
「は、はい」
 動ける数人の冒険者も、返事をすると慌ただしく動き出した。
 俺達も急がなければならない。
「レイスさん、俺達もすぐに出発しましょう」
「ああ、急ごう」
 その言葉を皮切りに、駆け足で馬車に戻った俺達は、ウォーレンさん達の後に続く形で、すぐさまこの場を後にしたのであった。


   [U]


 ライオンヘッドの執拗な追撃から無事に逃れる事が出来た俺達は、ウォーレンさん達と共にオヴェール湿原を抜け、その先に青々と広がるアルカイム平野
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