Lv33 王都オヴェリウス
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ンさん達の後に続いて、大通りを真っ直ぐに進んで行く。
街の中に入って分かった事だが、王都もマルディラントと同様、古代ギリシャや古代ローマのような建築様式の建物ばかりであった。
これを見る限り、どうやらこの国の建物は、山の中にあるガルテナのような場合を除いて、どこもこんな感じなのかもしれない。
それと街の雰囲気だが、俺達が進むこちら側の通りは人も疎らで、あまり活気のある所ではなかった。これは恐らく、アルカイム街道側から商人があまり出入りしない事が関係しているのだろう。アレスティナ街道側は賑わっているに違いない。
まぁそれはさておき、通りを暫く進むと、中央に大きな木が1本生えた丸い広場が見えてくるようになった。
程なくして俺達は、その広場へと入ってゆく。
すると、前方にいるウォーレンさん達は、その広場に入ったところで馬車を止め、俺達にも止まるよう、手振りで合図してきたのである。
レイスさんは指示に従い、馬車を止めた。
ウォーレンさんがこちらへとやって来る。
「コータロー、今日は世話になったな。お蔭で助かったよ」
「ああ、気にしないでください。まぁこれも何かの縁だったんでしょう」
「そうかもな。ところで、お前達はこれからどこに向かうんだ?」
「え、この後ですか……ちょっと待ってください」
俺はとりあえず、アーシャさんとサナちゃんに小さく耳打ちをした。
「どうします? この人に2人の事を話してもいいですか?」
2人は頷く。
「もうここまで来たら、いいですわよ、仰っても。それに、この方に場所を訊いた方が早いですわ」
「私もアーシャさんと同じです。ですが、念の為、王女というのは伏せておいて下さい」
「わかった」
一応、2人の了解は得られたので、簡単に話すことにした。
「ええっと、実はですね、俺達はこれから2つの場所に向かう予定なんです」
「2つの場所? どこだ一体?」
「1つは旧ラミナスの公使が住まう館で、もう1つは、マルディラントを治めるアレサンドラ家の別邸です。ちなみにですが、ウォーレンさんはそれらがどこにあるのか、わかりますかね?」
するとそれを聞いた瞬間、ウォーレンさんは渋い表情になったのである。
「勿論知っているが……お前達、一体そこに何の用があるんだ? その2つがあるのは、この国の大貴族が住まうオヴェリウスの第3の階層・ヴァルハイムだぞ。王都に住む者でも、限られた者以外立ち入ることが出来ない場所だ」
今言った第3階層というのは、王城の1つ下の階層の事を言ってるのだろう。
要するに、このオヴェリウスもマルディラントと同様、身分によって住まう所が違うという事だ。
階層が4つもあるという事は、マルディラント以上に厳格な住み分けをしているに違いない。
まぁそれはともかく、俺はとり
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