Lv33 王都オヴェリウス
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が合体したような魔物、そして、四つん這いで遅い掛かる赤い人型の悪魔モンスターであるレッサーデーモン等であった。
流石にこういった魔物になってくると、攻撃魔法や攻撃補助魔法に耐性がある上に、通常の物理攻撃にもある程度耐性をもっている為、俺達は慎重に戦う事を余儀なくされた。
対応を間違えると一気に窮地に陥ることも考えられるので、俺も戦闘の際には、その都度、皆に細かい指示をし、最善の方法を模索せざるを得ないのである。
まぁその甲斐もあってか、なんとか無事に旅は続けられているが、いい加減俺達も疲れてきているので、そろそろ王都に着いてほしいというのが正直なところなのであった。
おまけにこの湿原に入ってからというもの、俺達以外の旅人の姿も見てないので、余計にそう考えてしまうのである。
(はぁ……俺達だけだと、なんか心細い。王都はまだだろうか……ン?)
と、そこで、俺はラティと目が合った。
するとラティは俺の表情を見て察したのか、今思った事について話してくれたのである。
「コータロー、このオヴェール湿原を抜けたら、王都はすぐそこやで」
「へぇ、王都はこの湿原の向こうか。じゃあ、もうちょっとなんだな」
「せやで。その内、オヴェリウスのごっつい大きな白い城塞が見えてくるさかい、すぐにわかるわ」
さっきラティから聞いたのだが、なんでも王都オヴェリウスは、4層の構造を持った真円を描く城塞によって守られているそうだ。そして、その城塞の中心にイシュマリア城があるそうである。
いまいちピンとこないが、ラティ曰く、この国でそんな構造を持つ都は王都だけらしいので、かなり特徴のある都なのだろう。
「大きな白い城塞か……どんなのか興味あるな」
「へへ、それは着いてからのお楽しみやな。まぁそれともかくや、今日が晴れでホンマよかったわ。雨の日のオヴェール湿原は最悪やからな。辺り一面、水溜りになるさかい」
「ラティさんの言うとおり、この辺りは雨が降ると、かなり増水しそうですわね……」
アーシャさんはそう言って、周囲に目を向けた。
「本当ですね。この辺は水の抜けるところがなさそうです」と、サナちゃん。
まぁ確かに水捌けは悪そうだ。
「ホンマにそうなるで。雨量によってはやけどな。この街道も水浸しになる事もあるさかい」
「え、この街道もなのか?」
「そうやで」
「マジかよ……そりゃ、最悪だ」
どうやらこの辺りは、雨の日は要注意のようだ。
まぁ湿原というくらいだから、当たり前なのかもしれないが……。
「そう考えると、ここ通る商人とかは大変だな」
「ああ、言うとくけど、このアルカイム街道はな、あんま商人は通らへんで。王都と南部地方の物流は、向こうの方にあるアレスティナ街道を通るのが主流なんや。ピュレナの丘を抜けた所に大きな十字路があっ
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