Lv31 魔の世界よりの使者
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外に出た俺とラティは、仄かに辺りを照らす月光を頼りに、今回のミッションを行なう決戦の地へと向かった。
ちなみに今日のミッション内容は、『神殿の敷地内にあるという、神秘の泉を調査せよ!』である。
ラティの話によると、この巡礼地には女性神官が沐浴をする泉があるらしいのだ。つまり俺達は、その沐浴の様子を見学しようというわけなのである。
まぁそんなわけで、一歩間違えれば、イシュラナ教団を敵に回す可能性がある非常に危険な調査なのだが、俺はこれも勉強だと自分自身に言い聞かせ、作戦を実行する事にしたのであった。
そう……これは、その土地の風習を知る為の社会勉強なのである。決して煩悩に身を任せただけの行為ではないのだ。9:1の割合でだが……。
まぁそれはさておき、以上の事から、俺達は女体の神秘に迫るわけだが、そうなると1つ問題が出てくるのである。
それは勿論、昨日のような事があるのかどうかという事である。
断っておくが、建物の強度的な事ではない。男湯と女湯が入れ替わっているのかどうかという事だ。
これは非常に重要な事である。もし仮に、今の勢いで男性神官の沐浴してる姿を見たならば、俺はその場でイオラを唱えて、見なかった事にしてしまう可能性も否定できないのだ。
そんな悲劇は絶対に避けねばならない!
というわけで、俺はついさっき、それについて念入りに確認をしたのであった。
一応、その時のやり取りはこんな感じだ――
「おい、今回は本当に大丈夫なんだろうな。言っとくけど、俺は男の入浴なんて見たかないぞ」
「へへへ、コータロー、今回は安心してええで。ワイが言ってる沐浴の泉は男子禁制やさかい、女の神官しかおらん。しかも、この神殿の神官は若くて別嬪揃いで有名なんや。どや? 見たいやろ? 行くしかないで、ホンマ」
「ほう、沐浴とな……しかも男子禁制な上に、神に仕える乙女と申すか」
「そうや。で、どないする? 行ってみるか?」
今の言い方に引っ掛かりを覚えた俺は、偉大なジェダイマスターの言葉を引用してラティに告げたのであった。
「待て、ラティ……行くか、行かぬかだ。試しなどはいらぬ」
「おお、さすがコータローや。なんや知らんけど、深い言い回しに聞こえるわ。でも、なんとなく、今使うような言い回しやない気もするけどな。まぁそれはともかくや。で、どないする? 行くか?」
俺は首を縦に振る。
というわけで……。
「ゆこう」
「ゆこう」
そういう事になったのである――
これが経緯だ。穢れなき美しき乙女の裸体……これはもう行くしかないだろう。
つーわけで、コータロー行きます!
まぁそれはさておき、行くと決めた俺達は、すぐに行動を開始し、ミッションのスタート地点へとやって来た。
ラ
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