Lv30 巡礼地ピュレナ(i)
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である。
とまぁそんなわけで、暫しの間、俺は待つ事になるわけだが……今回は予想外にも、かなり早くアーシャさんが帰ってきたのだ。時間にして10分程だろうか。
いつもと比べると、20分くらい早い、お帰りだったのである。
「お疲れ様でした。今日はえらく早いですね」
「ええ、今日はお兄様にだけ会ってきましたわ。お母様は、配下の夫人達との晩餐会でお忙しいようですので」
「へぇ、晩餐会ですか」
良いもん食ってんだろうなぁ……羨ましい。
「ところで、ティレス様は何か言っておられましたか?」
「そういえば、これをコータローさんに渡しておいてほしいと言われましたわ」
アーシャさんはそう言って、シャンシャンと鳴る銀色の鈴が取り付けられたネックレスの様なものを、俺に差し出した。
「これは?」
「魔除けの鈴だそうですわ。敵の魔法に掛かりにくくなるそうなので、これを持っていた方が良いと言われたのです。一応、皆さんの分も貰ってきましたわ」
懐かしい名前がまた出てきた。
ドラクエUで結構お世話になったアイテムである。
確か効能は、マホトーンやラリホーといった魔法に掛かり難くなるんだったっけか。
まぁともかく、派手な効果はないが心強いアイテムである。遠慮せず貰っておくとしよう。
「ありがたく頂戴いたします。他には何も言ってませんでしたか?」
「いいえ、何も。他は、今現在の場所を訊かれただけですわ。でもお兄様ったら、私がピュレナに到着したと言いましたら、羨ましそうな顔をしてましたわよ。うふふふ」
「ティレス様も執務に追われて、毎日が忙しいでしょうからね」
ここ最近は執務室から出られない日々が続いているとティレスさんも言っていたので、そりゃ羨ましくもなるに違いない。
まぁそれはさておき、用は済んだので、そろそろ戻るとしよう。
「さて、それじゃ戻りますか」
「ええ」――
[Y]
ガテアの広場に戻ると、サナちゃんが笑顔で俺達を迎えてくれた。
「ご苦労様でした。コータローさんにアーシャさん」
「ごめんね、待たせちゃって」
「いいえ、全然待ってませんよ。今日はコータローさん達も早かったので」
と、ここでシェーラさんが、小声で訊いてくる。
「で、何か目新しい情報とかあったの?」
「いえ、それは無いんですが、代わりにちょっとした物を貰ったんですよ」
俺はそこで、アーシャさんに目配せをした。
アーシャさんは頷き、2人にお土産を差し出した。
「これは魔除けの鈴ですわ。お兄様から皆さんの分を頂いて参りましたので、遠慮せずにお使いください」
2人は顔を見合わせる。
サナちゃんは慌てて俺達に頭を下げてきた。
「あ、ありがとうございます、アーシャさん。レイスとシェーラの武具の他に、このような物
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