Lv30 巡礼地ピュレナ(i)
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み、我等を見守りし女神イシュラナよ……。今一度、我が問いかけに、お答えください……】――
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ガテアの広場は、ドーム状の屋根で覆われた縦長の建造物であった。
見たところ、学校の体育館2つ分くらいの広さは優にあり、中には天井を支える為の大きな丸柱が何本も立っていた。天井も高く、ドームの一番高い所で20mくらいはありそうな感じだ。
以上の事から、かなり大きな建造物なのだが、広場には沢山の人々の他に荷物等もあってゴタゴタしている為、それほど広くは感じなかった。
おまけに、ザワザワとした話し声が至るところから聞こえる所為もあってか、酷く雑然とした雰囲気が漂っており、こんな場所にも拘らず神聖な感じが全くしないのだ。まるで、震災直後の避難所のような光景である。
やはり不特定多数の人が集まると、宗教的な施設でもこうなるのだろう。
ちなみに、このガテアという名前だが、ラティ曰く、この巡礼地の初代神官長の名前だそうだ。この人が広場を作るよう指示したので、その名前を付けられたそうである。
まぁそれはさておき、ラティの話だと、この広場での場所取りは早い者勝ちらしいので、俺達はまず、寝る場所を確保する事にした。
そして、寝場所を確保したところで、広場の一角にある食事の配給場所へ行き、俺達は質素な晩餐にありついたのである。
話は変わるが、神官食は1人前につき2ゴールドのお布施が必要であった。まぁ早い話がお布施という名の料理代だ。
というわけで、俺は12ゴールドを支払って6人分の神官食を購入し、外にいるレイスさんにも食事を届けたのである。
それとラティの食事だが、今はルーヴェラで調達しておいたバンバの実という果物を食べているところであった。
一応、人間の食べ物もOKらしいのだが、ここのドラキー族は基本的に、バンバの実を主食にしているそうだ。
ちなみにだが、バンバの実はドラキーだけでなく人間も食べる果実である。
形は洋ナシに似ており、林檎のように赤い色をしているのが特徴だ。ついでに言うと、食感も林檎そっくりである。
だが、味はプラムのような甘酸っぱい感じである為、食べ慣れない俺からすると、不味くはないが、少しギャップを感じる果物なのであった。
つーわけで、話を戻そう。
食事を終えたところで、俺はアーシャさんの一時帰宅に付き合う事となった。
転移場所を探すべく、俺とアーシャさんが外に出ると、辺りは既に、満月の光が仄かに照らす薄明の世界となっていた。
そんな視界の悪い中、俺達は、神殿から少し離れた所に、人の数倍はある大きな岩があるのを見つけた為、とりあえず、そこへと移動する事にした。そして、周囲に誰もいないのを確認したところで、アーシャさんは風の帽子を使い、空へと舞い上がったの
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