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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv29 ルーヴェラにて
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は少し早いけど、夜明けと共に出発って事でいいね?」
 皆はコクリと頷く。
「じゃあ、そういう事になったから、明日はヨロシク頼むよ、ラティ」
「こっちこそ、ヨロシクや」

 その後、打ち合わせを終えた俺達は、善は急げという事になり、旅に必要な道具や武具を近くの店で仕入れる事にした。
 そして、それらを粗方揃えたところで宿に戻り、温泉で旅の疲れを癒す事にしたのである。


   [W]


 仕入れから帰ってきた俺達は、ラティに案内され、宿の1階にある温泉浴場へと向かった。
(久しぶりに温泉に入れるな……今日もう湯船にドップリとつかって、ゆっくりしよう)
 通路を暫く進んでゆくと、目的地の所在を告げるラティの声が聞こえてきた。
「この先が温泉浴場や」
 俺は前方に視線を向ける。
 すると、T字路となった通路突き当たりの壁に、この国の文字で、男湯と女湯と書かれているのが目に飛び込んできたのである。
 混浴を少し期待していたところだが、さすがにそんなうまい話は無いようだ。残念……。
 まぁそれはさておき、通路の突き当たりに来たところで、アーシャさんが俺に振り返った。
「ではコータローさんにレイスさん、私達はこちらですので、ここで。もし貴方がたが先に上がられたならば、部屋で待っていてください」
「わかりました。そうさせてもらいます。じゃあ、またあとで」
「ええ、またあとで」
 そして女性3人は、女湯へと歩み始めたのであった。
 3人を見送ったところで、俺はラティに礼を言っておく事にした。
「ラティ、ありがとうな。わざわざ、案内してくれて。お蔭で助かったよ」
「ええんや。気にせんといてくれ」
「さて、それじゃあレイスさん。俺達もゆっくりと疲れを癒すことにしますか」
「ああ」
 俺達も男湯に向かって歩き出す。
 と、そこで、ラティが突然、俺を呼び止めたのである。
「あッ、ちょっと待った、コータロー。そういえば……言い忘れた事があったわ」
「ん? なんだ、言い忘れた事って?」
 するとラティは、レイスさんをチラ見し、少し言いにくそうに話し始めたのである。
「これはな……ワイ自身の相談事やさかい、コータローだけに話したいんやが、ええやろか?」
「じゃあ、コータローさん。私は先に行っているよ」
 ラティの様子を見て、レイスさんは気を利かしてくれたみたいである。
「ええ、後から行きます」
 レイスさんがいなくなったところで、ラティはニヤニヤしながら、小声で話しかけてきた。
「コータロー……大きな声では言えんのやけどな。ワイ、エエ場所を知っとるんや。今からそこに行かへんか?」
 俺もつられて小声で訊き返す。
「は? なんだよ、エエ場所って?」 
「そんなん決まっとるがな。女湯が覗けるところや。超穴場
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