Lv29 ルーヴェラにて
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私は別に構いませんわ」
「私も良いですよ」
(2人が良いなら、別にいいか)
俺は返事した。
「じゃあ、明日も一緒に行くか、ラティ」
「道中長いけど、明日もよろしく頼むわ」
とまぁそんなわけで、ラティが王都への旅に、加わることになったのである。
[U]
俺達が移動を再開してから2時間程経過すると、マルディラントとよく似た街並みが見えてくるようになった。ラティ曰く、あれがルーヴェラのようである。
ルーヴェラはバルドア地方第二の都市というだけあって、確かに大きな街だが、マルディラントと比べると少し規模は小さい感じであった。
とはいえ、建物の建築様式が古代ギリシャや古代ローマ風なので、非常にマルディラントとよく似た街並みである。この分だと、王都もこんな街並みなのかもしれない。
また、ルーヴェラに近づくにつれ、街道を行き交う馬車や人々の姿も多くなってきていた。
大きな街なので当然といえば当然だが、俺にとってこれらの光景は、すごくありがたいモノに映った。なぜなら、やはり、これだけの人がいると、魔物が襲ってくることは滅多にないからである。もうここまで来たら、街に着いたも同然に近いのだ。
それから程なくして、ルーヴェラへと入った俺達は、馬車のスピードを落とし、街道から続く石畳の大通りをそのまま真っ直ぐと進んだ。
そして、その先にある大きな広場が見えてきたところで、俺はレイスさんに指示したのである。
「レイスさん、あの広場なら馬車を停めれると思います。広場の脇に寄せて一旦停めてもらえますか」
「了解した」
広場に入ったところで、レイスさんは馬車を脇に寄せ、ゆっくりと停車させる。
後続のテト君達も馬車を停めた。
と、そこで、テト君は馬車から降り、俺達の方へとやってきたのである。
テト君は俺の前に来ると、深々と頭を下げた。
「ここまでくれば、もう一安心です。今日は本当に、色々とありがとうございました。僕達が無事に辿り着く事が出来たのは、これもひとえに、皆さんのお力添えのお蔭です。本当にありがとうございました。このご恩は一生忘れません」
俺はとりあえず忠告だけしておいた。
「まぁそれは良いけど、ネルバに帰る時は、もう少し準備をしてから出発した方がいいよ。敵は何が出てくるかわからないからね。それと出来るならば、出没する魔物の情報を街で調べて、対策を立ててから出発するといい。根拠のない自信は、足元を掬われる元だよ」
続いてレイスさんも。
「コータローさんの言うとおりだ。慣れないうちは慎重に行動した方がいい。命を落としてしまっては元も子もないからな」
「ご忠告ありがとうございます、コータローさんにレイスさん。今の言葉を肝に銘じておきます。それと話は変わりますが、この道中、皆さんの様
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