Lv29 ルーヴェラにて
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、そうなんだ。じゃあ、街を治める貴族は上手い事やってるんだな」
「せやで。ルーヴェラを治めるゴルティア卿は、悪事に厳しいしっかりした人やさかい、その辺はちゃんとしてるで。街の者達からも信頼が厚いしな。ええ御方やわ」
ラティの話を聞く限り、中々の善政を敷く貴族のようである。
じゃあ、次行ってみよう。
「なるほど、それを聞いて安心したよ。ところで、さっきテト君が言ってたんだけど、ルーヴェラのイシュラナ神殿が最近ゴタゴタして忙しいみたいだね。何かあったのか?」
「ああ、それは多分アレや。王都の方で起きてるゴタゴタ関連のやつやろ」
多分、ヴァロムさんの件だと思うが、知らないフリをしておこう。
「王都でのゴタゴタ?」
「なんや、コータローは知らんのか? 今、王都では、魔炎公と呼ばれた元宮廷魔導師が異端審問裁判にかけられるって話で持ち切りやで」
「ほ、本当かそれ? 初めて知ったよ」
「ホンマや。まぁそれがあるもんやから、ルーヴェラのイシュラナ神殿もゴタゴタしとるんやろ。ルーヴェラのイシュラナ神殿最高権力者であるゼマ神官長や、その取り巻き連中も王都に呼ばれておるそうやからな。だから、かなり大事やで」
「そんな事になっているのか……それは大変だな」
どうやら、ゼマ神官長は今、ルーヴェラにはいないようである。
と、ここでアーシャさんが話に入ってきた。
「ラティさんでしたわね。ちょっとお訊きしてもよろしいかしら?」
「ええで、アーシャねぇちゃん」
「今、魔炎公の話が出てきましたけど、王都の方で何か進展はあったのかしら?」
アーシャさんは言葉を選んで訊いている感じであった。
俺が知らないフリしたのを見て、アーシャさんも察したのだろう。
「う〜ん……その辺の事はあまり聞かんなぁ。ワイが知ってるのは、八支族である太守と八名の大神官に加え、主要な神殿の神官長が王都に召集されている事くらいや。これ以上の事はワイもわからんわ」
「そうですか。どうもありがとうございました」
「ところで話は変わるんやけど、コータロー達はルーヴェラに何か用事でもあんの?」
「いや、特にこれって用事はないよ。俺達はアルカイム地方に向かっているから、とりあえず、今日の宿泊地ってだけさ」
するとラティは目を大きくし、驚いた表情を浮かべた。
「なんやそうなんか! なら、丁度ええわ。ワイの次の書簡配達場所がオヴェリウスやねん。つーわけで、明日もワイ、コータロー達と一緒に行ってもええか? ワイ等ドラキー便は信用第一やさかい、基本単独行動なんやねんけど、コータロー達は信頼できる気がするわ。それにコータロー達はなんか話しやすいしな。で、どやろ? 一緒に行ってもええかな?」
俺はそこで、アーシャさんとサナちゃんに視線を向けた。
2人は頷く。
「
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