Lv29 ルーヴェラにて
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ーや。後ろにいる冒険者達みたいなもんやわ。そういうコータローは、冒険者生活が長いんやろ? さっきの戦いぶり見てたら、相当なもんやと思ったで」
「いや、俺もペーペーだよ。ついこの間、冒険者になったばかりだからな」
ラティはポカンとしながら口を開く。
「は? ついこの間って……ホンマかいな。さっきの戦いの時、他の皆にえらい的確な指示をだしとったやん。腕っぷしも凄いけど、あの手際のええ戦い方は、ごっつい熟練の冒険者がする戦い方やったでぇ」
「まぁそう思われるのも悪い気はしないけど、今言ったのは事実だよ。できるだけ効率の良い戦闘方法を心がけてるから、そう見えるだけさ」
とはいうものの、俺もある意味では、熟練の冒険者なのかもしれない。勿論、ゲーム上での話だが……。
「ふ〜ん、そうなんか。ま、ええわ。それはそうと、後ろの若いあんちゃん達は命拾いしたなぁ。コータロー達が付近におらんかったら、確実に全滅しとったで。もう少し考えて、旅支度すればよかったのに」
ラティはそう言って、俺達の後方を走る荷馬車に目を向けた。
「まぁそう言ってやるなよ。彼等も情報が少なすぎて、今の街道の状況を予想出来なかったんだろ。さっきの商人も言ってたじゃん。半年ほど前に来た時は、この辺りもネルバ周辺と同じくらいの魔物しか出なかったって」
そう……彼等に事情を話してもらった時、商人の男が確かそんな事を言っていたのだ。
つまり、ここ最近になって、魔物が強くなり始めたという事である。
オッサンの説を信じるならば、この辺りに漂う魔の瘴気が濃くなってきているという事なのかもしれない。というか、最近色々とあったので、俺はもうこの説を信じつつあるが……。
「そういえば、そんなこと言っとったな。ネルバは田舎やさかい、情報伝わるのも遅いし、しゃあないか」
「ところで話は変わるけどさ。ラティはルーヴェラについて詳しいのか?」
「まぁな。ワイはルーヴェラを拠点に活動してるさかい、ある程度の事は知っとるつもりや。で、なんか訊きたい事でもあんの?」
ゴルティア卿とゼマ神官長について訊きたいところだが、直球で質問すると不審に思うかもしれない。
特にフレイさんの名前については出さない方がいいだろう。
回りくどくなるが、俺はそれとなく訊いてみる事にした。
「俺さ、ルーヴェラは初めてなんだけど、どんな所なんだ?」
「ええ所やで。バルドア地方第二の都市やから、沢山住民もおるし、外から色んな物や色んな奴等も行き来するしな。賑やかで、ええ街や」
「でも大きい街だと治安悪い場所とか多そうじゃん。その辺はどうなんだ?」
「まぁそりゃ、そういう場所も少しはあるけど、全体的に見れば治安は良い方や。街を守る衛兵もちゃんとしてるしな。ワイから見れば、王都よりも、よっぽど治安ええで」
「へぇ
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