Lv28 アルカイム街道(i)
[1/13]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
[T]
やや曇った空の元、風の帽子の力によってマルディラントを発った俺達は、昨日と同様、リジャールさんの家の裏手へと降り立った。
そして、正面に回って玄関扉を開き、中に向かって呼びかけたのである。
「おはようございます、リジャールさん。コータローです。言われた通りやってきました」
家の奥からリジャールさんの元気な声が聞こえてくる。
「おお、来たか。ではコータローよ、お主だけ中に入ってきてくれ。昨日、報酬を渡した部屋じゃ」
「え? 俺だけですか。……わかりました。では、お邪魔します」
なぜ俺だけなのかがわからなかったが、とりあえず、指示に従う事にした。
昨日の部屋へと進むと、丸テーブルの椅子に腰掛けるリジャールさんの姿があった。
リジャールさんは俺の姿を見るとニコリと微笑んだ。
「ではコータローよ。そこの空いている椅子に腰掛けてくれ」
「はい」
俺が椅子に腰掛けたところで、リジャールさんは話し始めた。
「まずは、おはようじゃな。昨夜はよく眠れたかの?」
「ええ、よく眠れましたので、今日は調子がいいですよ」
「それは良かった。さて、それでは本題に入ろうかの……」
と言うとリジャールさんは、茶色い革製の巾着袋をテーブルの上に置いたのである。
巾着袋の大きさは、日本で売っている一般的な弁当箱が入る程度の物で、中に重い物が入っているのか、ずっしりとした感じであった。テーブルに置いた時にシャリンという金属音が聞こえたので、もしかすると、中身は金物系のアイテムかもしれない。
リジャールさんは巾着袋を俺に差し出した。
「昨日、お主に渡すと言った物じゃが、それはコレの事じゃ」
「これは?」
「とりあえず、中を見てみい」
「では……」
リジャールさんの意図がよく分からないが、俺は巾着袋を手に取ると、言われるがままに中を確認した。
だが次の瞬間、俺は目を見開いて驚いたのである。
なぜなら、巾着袋の中には、カーンの鍵に似た物が幾つも入っていたからだ。
「え!? これは一昨日のアレですよね……しかも、こんなに沢山……どうしてこんなに」
「ああ、お主の言うとおり、それはアレじゃ。しかしの、それは代替え素材で作った紛い物なのじゃよ。1度使うと形状を維持できずに砕けてしまうので、不便といえば不便じゃが、もし何かあった時の為に予備で持っておくとよいと思っての。まぁそういわけで、アレの事は、あまり大きな声で話すわけにはいかぬから、お主だけを呼んだのじゃよ」
俺はリジャールさんの話を聞いて、ドラクエTに出てきた魔法の鍵を思い出してしまった。
確か、Tの魔法の鍵も、一度使うと壊れる設定だったからだ。
まぁそれはさておき、持っていても損はない物なので、俺は快く鍵を貰う事にした。
「そうなのです
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ