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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv28 アルカイム街道(i)
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は以上じゃ。これ以上引き留めると、お主等の旅に支障が出るじゃろうから、もうこの辺にしておこうかの。……っと、そうじゃ、これを言い忘れたわい。投獄されているヴァルに会う事があったならば、儂がこう言っていたと伝えておいてくれ。『何をするつもりなのか知らんが、お主も年なんじゃから、あまり無理をするなよ』との」
「ええ、必ず伝えておきます」
 リジャールさんからしたら、こう言いたくなるのも仕方ないだろう。
 まぁそれはともかく、俺もそろそろお暇させてもらうとしよう。
「ではリジャールさん。皆も待っていると思いますので、俺もこれで失礼させて頂こうと思います」
「うむ、見送ろう」――

 玄関の前で待っている皆の所へ戻った俺は、そこでリジャールさんに向き直り、別れの挨拶をした。
「リジャールさん、短い間でしたが、色々とありがとうございました」
「いやいや、世話になったのはこちらの方だ。またいつでも気兼ねなく訪ねてきてくれ。お主等にはそれが出来るのじゃからな。カッカッカッ」
 リジャールさんはそう言って豪快に笑った。
 俺は思わず苦笑いを浮かべる。
「はは、その時はよろしくお願いしますよ」
「うむ」
 出会って2日しか経っていないが、この人ともこれでお別れかと思うと、少し寂しさが込み上げてくるから不思議なものである。
 多分、話しやすい人だからなのだろう。
 なぜか知らないが、何日も一緒にいたような錯覚を覚えるくらいである。
「それから、カディスさん達にもよろしくお伝えください。警備の邪魔しては悪いので、俺達はこのままガルテナを発つつもりですから」
「ああ、伝えておこう。それと道中は気を付けるがよいぞ。人づてに聞いた話じゃが、王都に向かうにつれて、魔物も強くなってきておるそうじゃからの」
「ええ、十分に気を付けて進むつもりです」
 続いて、他の皆もリジャールさんに挨拶をしていった。
「ありがとうございました、リジャールさん。色々と勉強になりましたわ。またお会いしましょう」
「リジャールさんもお元気で」
「お世話になりました、リジャールさん」
「ではリジャール殿、お身体に気を付けて下され」
 リジャールさんは皆にニコリと微笑んだ。
「うむ。お主達も元気でな。たまには顔を見せに来るがよい」
「はい、その時はまたよろしくお願いします」と、サナちゃん。
 そして、俺達は最後にもう一度、リジャールさんにお別れの言葉を告げ、この場を後にしたのであった。
「ではリジャールさん、お元気で」と。

 俺達はその後、宿屋の厩舎に立ち寄り、馬と馬車を引き取りに行った。
 そして、来る途中にあった分かれ道にまで戻り、その先にあるモルドの谷へと向かって馬車を走らせたのである。


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 ひっそりと静かな木陰が
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