Lv27 カラール魔導研究所
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い! 本当に鉄が斬れるなんてッ。魔光の剣の特性上、魔力圧が高くなると確かに切れ味は増すが、魔力圧200ベリアム以上の者が振るうと、まさかここまでとは……。これは嬉しい誤算だよ。元々この魔光の剣はね、理力の杖と同様、魔法使いが呪文を封じられた時の緊急手段用として考案したものなんだけど、当初の想定では、精々、鋼の剣程度の威力と見積もっていたからね。まぁ一般的な魔法使いが使用すると仮定して作ったからだけどさ。それにしても、いやぁ〜、しかし、驚いたよ。ありがとう、素晴らしいモノを見せてもらった」
感動しているところ悪いが、俺はもう一度問題点を指摘しておく事にした。
「でも、さっきも言いましたが、魔力消費も凄いんですよ。今の調子で剣を振るえば、あっという間に魔力が尽きてしまうんです。ですから、ここが大幅に改善できるのであれば、常用武器として凄い優秀なんですよね」
グレミオさんは頷く。
「確かに、君の場合はそこが問題だね。魔力圧が高ければ、当然、その分出てゆく魔力量も多くなるから。でもね、一応、言っておくと、魔光の剣の想定魔力圧は30ベリアムから80ベリアムなんだよ。君の場合、それを大きく上回る200ベリアム越えの魔力圧なわけだから、切れ味も増すが、籠めた分の魔力も大放出状態になってしまってるんだ」
理屈は分かったが、問題は改善できる方法があるのかどうかだ。
「改善できそうですかね?」
「結論から言わせてもらうと、大幅に改善する事は出来るよ。というか、この魔導器の場合は構造が単純だから、改善できる部分となると魔力収束率を向上させるくらいだけどね。要は、君の魔力圧に合わせた魔力収束率の物を作ればいいだけさ。ただ、問題はあるんだよ……」
「問題?」
グレミオさんは頷くと、少し険しい表情で話し始めた。
「魔光の剣の内部には、魔力を圧縮して収束させる為に、コルレッサ・スピネルという青い魔晶石が使われているんだけど、大幅に魔力の収束率を改善させるには、もうこの素材では難しいんだよね」
どうやら、劇的に改善するには、素材自体を変えてしまわないといけないという事のようだ。
しかもこの口ぶりだと、なかなか手に入らない素材なのかもしれない。
「では、素材があれば、出来るという事なんですね?」
「うん、出来るよ。しかし、大幅な改善となると、一点の曇りもない奇跡の魔晶石であるクラン・スピネルくらいしかないだろうから、今のところは難しいと言わざるを得ないかな。あれは私でもおいそれと手が出せない素材だからね」
「そうなんですか。それは残念ですね」
クラン・スピネル……確か、ドラクエ[で出てきた、魔力を秘めた宝石だった気がする。
だが、ここでも同じモノとは限らないので、とりあえずは置いておくとしよう。
と、ここでリジャールさんが話に入ってきた。
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