Lv27 カラール魔導研究所
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するとグレミオさんは驚きの表情を浮かべ、俺に視線を向けたのである。
「本当かい!? いやぁ、まさか使っている人がいるとは思わなかったよ。ボルタック商店の主人に訊いたら、使った人の反応は、皆、イマイチな評価だって言っていたからね。そうかぁ〜、使っている人がいたのか。ははは」
グレミオさんはそう言って、陽気に笑った。
「そ、そうっスか。なはは……」
俺はズッコケたくなる気分ではあったが、とりあえず、話を続けることにした。
「でも、他の人はイマイチかもしれませんが、俺はかなり気に入っている武器ですよ。今まで、これで何回も命拾いしましたからね」
「へぇそうなんだ。で、どう? 何か気に入らないところがあったら言ってよ。今後の糧にしたいからさ」
「そうですねぇ……今まで使ってきて少し不満があるのは、固い物を切断しようとすると魔力を相当籠めないといけないところですかね。特に、岩とか鉄のような固い物質は、メラミ5発から10発分くらいの魔力が必要になるんですよ。なので、改善してほしい部分としては、魔力消費を抑えつつ切断力を上げてもらう事ですかね。まぁ可能かどうかは、ともかくですが……ン?」
そこで俺は言葉を切った。
なぜなら、グレミオさんはポカーンとした表情で俺を見ていたからだ。
「あのぉ……俺、何か変な事でも言いましたかね?」
「て、鉄や岩を斬るって……ちょ、ちょっと君、それは本当かい? 本当にそんな物が斬れたの?」
「ええ、本当ですが」
グレミオさんは、少し狼狽していた。
「こ、これは想定の範囲外だ。い、今から、君の魔力圧を計らせてほしいんだが、いいかい?」
「はぁ、構いませんけど」
「じゃあ、ちょっと待っててッ、今、魔力圧計測器を持ってくるからッ」
そう言うや否や、グレミオさんは慌てて部屋を飛び出したのである。
その直後、タニアと呼ばれていたメイドさんが、7つのカップを載せたトレイを持って現れたのであった。
「お茶をお持ちいたしました」――
暫くするとグレミオさんは、ホッピングマシンみたいなモノを携えて、この部屋に戻ってきた。
グレミオさんは俺の前に来ると、ハンドルのような部分と軸の真ん中にあるメーターらしきものを指さし、説明を始める。
「これが魔力圧計測器だ。使い方は簡単で、この両端を握って魔力を瞬間的に思いっきり籠めてくれれば、ここにある計器に最大魔力圧が表示される。だから、やってもらえないだろうか」
「わかりました」
初めてやる事なので少し緊張したが、難しい事では無い為、言われた通りにする事にした。
俺はソファーから立ち上がり、魔力計測器のハンドルを握って思いっきり魔力を籠めた。
すると次の瞬間、ハンドルから計器に向かって電撃のような光が走ったのである。
そこでグレミオさんの
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