Lv27 カラール魔導研究所
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らじゃな。まぁそういうわけじゃから、明日の朝、儂の家に立ち寄ってくれ。その時までに揃えて用意しておくからの」
「はぁ……」――
[U]
その夜、俺達はティレスさんに夕食の席へと招かれた。
席に着いたのは、ティレスさんと俺達の5人だけであった。サブリナ様やエルザちゃんはこの席にはない。別の所で食べているのだろう。
まぁそれはさておき、ティレスさんとサナちゃん達は初顔合わせとなる為、食べる前に簡単に自己紹介をする事となった。ちなみにだが、サナちゃんは俺が忠告した通り、ラミナスの王族であるという事は伏せておいてくれた。
なぜそんな指示をしたのかと言うと、やはり、どこから秘密が漏れるかわからないからである。
たとえティレスさんと言えども、迂闊に話すわけにはいかないと俺は判断したのだ。
サナちゃん達の自己紹介が一通り終わったところで、俺達は旅の話や世間話などを交えながら、次々と出される豪勢な料理を楽しんだ。
それは楽しいひと時であった。
だが、夕食を終えたところで、俺はティレスさんからこんな事を耳打ちされたのだ。
「大事な話がある。暫くしたら、執務室の方に来てもらえるかい。2人だけで話をしたいので、君1人で来てほしい」と。
まぁそんなわけで俺は、皆と客間で少し寛いだ後、ティレスさんの待つ執務室へと1人向かったのである。
執務室の前に来た俺は、扉をノックした。
程なくして、扉が静かに開き、中からティレスさんが現れた。
「待っていた。さぁ、中に入ってくれ」
「はい、では」
俺は促されるまま、執務室へと足を踏み入れる。
中はティレスさん以外誰もいなかったが、天井の煌びやかなシャンデリアが眩く輝いているので、人がいないにも関わらず、室内は賑やかな様相となっていた。
シャンデリア以外にも、数々の美術品や綺麗なカーペットが敷かれているので、余計にそう見えるのだろう。
まぁそれはさておき、俺は応接用のソファーへとティレスさんに案内された。
そして、互いに向かい合う形でソファーに腰を下ろしたところで、ティレスさんは見覚えのある帳面のようなモノをテーブルの上に置いたのである。
「コータロー君。これなんだけど、何か分かるかい?」
俺はそれを見た瞬間、思わずゴクリと生唾を飲み込んだ。
なぜならば、その帳面はよく見ると、旅に出る前に一度目にした物だからである。
俺は恐る恐る言葉を発した。
「ル、ルイーダの酒場にある……ぼ、冒険者名簿ですか」
「ああ、その通りだ。で、これをなぜ君に見せたのか……もう理由は分かっているよね?」
俺は無言で頷いた。
ティレスさんはそこで、パラパラと帳面をめくって、とあるページを広げる。
そして、そこに書かれている登録者名を指さしたのであ
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