Lv26 そして報告へ……
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た内容だが、当然、無垢なる力の結晶の事やリジャールさんの事情などは伏せた説明となった。
今の時点でこんな事を話すと混乱を招く上に、余計なトラブルが起きる可能性が大だからだ。
その為、今回報告したのは、騒動の元凶はヴァイロン達兄妹であるという事と、あの兄妹が魔物を操って坑道の奥を掘っていたという事に加え、魔物はすべて倒したという事、そして、ヴァイロン達がまたやってくるかも知れないという事などに留めておいたのである。
ちなみにだが、俺達の報告を聞いた村長は、驚くと共に少し怯えてもいた。
特に、ヴァイロン達が魔の種族・エンドゥラスだったという事実に、ショックを隠せないような感じであった。
そして、またやって来るのではないかと戦々恐々としながら、村の行く末を案じていたのである。
実際問題、それが一番の懸念事項なので、こうなるのも仕方のないところだろう。
だがしかし……嘆いていても事態は変わらない。
というわけで俺達は、今後の対策などを一通り説明してから、村長宅を後にしたのであった。
[U]
村長の家を出た俺達は、リジャールさんの家へとやってきた。
リジャールさんは、玄関の手前に来たところで俺達に振り返る。
「すまぬが、暫し、ここで待っていてもらえるじゃろうか? 儂が呼んだら家の中に入ってもらいたい」
「わかりました」
そして、リジャールさんは家の中へ入っていった。
それから5分程経過したところで、リジャールさんは俺達を呼びに来た。
「もうよいぞ。さ、中に入ってくれ」
「ではお邪魔します」
俺達は昨日通された部屋へと案内された。
するとそこには、昨日は無かった木製の丸テーブルと、それを囲うように7脚の椅子が置かれていたのである。
どうやらリジャールさんは、俺達を迎え入れる準備をしていたみたいだ。
「さ、立ち話もなんじゃから、椅子にでも掛けてくれ」
「はい、では」
俺達が椅子に腰掛けたところで、リジャールさんも椅子に腰を下ろした。
「さて、まずは礼を言おう。当初の予定通り、坑道内で何が起きていたのかを確認することが出来たので、今日は非常に助かった。それもこれも全て、お主等のお蔭じゃ。ありがとう」
「でも、ヴァイロン達には逃げられてしまいましたからね。そんな風にお礼を言われると、なんだか複雑な気分です」
これは正直なところであった。
「いや、それでもじゃ。お主達には感謝しておるよ。まぁそういうわけで、これからお主達に報酬を渡そうと思うのじゃが、まずはそちらのラミリアンの剣士にこれを進呈しよう」
リジャールさんはそう言って、オレンジ色の宝石が埋め込まれた銀色の腕輪をレイスさんとシェーラさんに差し出したのである。
「この銀色の腕輪は、どういった物なのですか?」
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