Lv25 無垢なる力の結晶
[4/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
わらせる事ができた。
大きな怪我を負う者はいなかったが、通路の奥から怒涛の如く押し寄せる魔物に、皆もうヘトヘトといった感じであり、余裕のある表情を浮かべる者などは皆無であった。
特に最前線で魔物達と激闘を繰り広げていたカディスさんやネストールさんにドーンさん、そしてレイスさんにシェーラさんは相当草臥れたようで、5人は今、周囲に転がる瓦礫の上に腰かけながらゼーゼーと肩で息をしているところであった。
まぁこうなるのも無理はないだろう。なぜなら、俺が思っていたとおり、奥から現れた魔物は凄い数だったからである。
腐った死体が20体はいたので、十字路に待機させる残りの魔物は、その3倍の戦力が必要だと俺は見積もっていた。が、実際はそれ以上の数だったのだ。
魔物自体は骸骨やデスジャッカルのような比較的弱いアンデッドモンスターであったが、数にして70体〜80体はいたのである。
幾ら雑魚とはいえ、流石にこれだけの数を連続でとなると、非常に厳しいものがあった。
おまけに1つの方向からでもこれなのだから、もし何も知らないまま奥の空洞まで進んでいたならば……と考えると、背筋に寒いモノが走るのであった。
そして俺はつくづく思ったのである。奴等の思惑を早めに気付けて良かった、と……。
戦闘を終えた俺達は、疲労を回復する為、暫し休憩をする事になった。
俺もクタクタだったので、付近にある大きな瓦礫の1つに腰かけ、暫し休むことにした。
(ふぅ……疲れた……雑魚とはいえ、連チャンはキツイわ……)
などと考えていると、リジャールさんがそこで、俺に話しかけてきた。
「コータローよ。それにしてもお主、よくあの兄妹の事を見破ったの。儂は完全に信じてしまってたわい」
「本当よ。私も全然気づかなかったわ。おまけに、あの死体に前もって油をかけてたなんて……コータローさんやるじゃない」とゾフィさん。
「ああ、全くだ。コータローさんが気付かなかったら、俺達ヤバかったよな。それに、あのまま奥の空洞に進んでいたら、多分、無事じゃすまなかったぜ」
ドーンさんはそう言って、奥の空洞へとつながる通路に視線を向けた。
「まぁ運よく気付けただけですよ。でも、ドーンさんの言うとおり、このまま進んでいたらかなりヤバかったでしょうね。奴等は恐らく、俺達を十字路になった奥の空洞へ誘い込んだ後、四方の通路に待機させてある魔物を使って始末する計画だったんだと思います。そしてしくじった場合は、通路入口の扉を閉じる事によって左側の通路から吹く外気を遮断し、俺達を中毒死させるつもりだったんでしょう。毒の沼から発せられるガスを利用してね」
リジャールさんは、唸りながら腕を組む。
「むぅ……そういう事か。確かにそれじゃったならば、お主が言っていたように、奥の空洞でなければならぬの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ