Lv25 無垢なる力の結晶
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事に関わらない様にする為にも、それら有力者の名前は覚えておいた方が良さそうだ。が、今やるべきことはそれではない。
「さて、リジャールさん。これからどうしますかね? この奥に進みますか?」
「うむ、そのつもりじゃが、お主等はいいのかの? 毒の上を歩くことになるが」
というわけで、他の3人に訊いてみる事にした。
「アーシャさんとサナちゃん達はどうしますか? 俺はリジャールさんと共に行きますが」
「私は行きますわよ。毒の沼は回復さえすれば大丈夫だと聞きますからね」と、アーシャさん。
「サナちゃん達は?」
「私達も行きます」
一応、みんな来てくれるみたいだ。が、そうなると1つ問題が出てくる。
「でも、誰かここに残っていないと、不味いんですよね。またあいつ等がやって来て、この通路の扉を閉める可能性があるので。そうなったら最後、ガス中毒で俺達はあの世行きですからね」
と、そこで、レイスさんが口を開いた。
「では、私とシェーラがここに残ろう」
「え? でも、それじゃ、サナちゃんは?」
「それについてはコータローさんにお任せする。貴方なら信頼できるからな」
「確かに、コータローさんがいれば滅多な事にはならない気がするわ」
(おいおい……信頼されているのかどうかわからないが、いいのかそれで……。アンタら、姫様の護衛だろ)
などと考えていると、サナちゃんが俺にニコリと微笑んだ。
「コータローさん。サナの事、宜しくお願いしますね」
「まぁ……サナちゃんがそれでいいなら。でも、そうなると明かりが無くなるんですよね。レイスさんは松明とか持ってますか?」
「いや、持っていない」
「私も持ってないわ」
多分、そうだろうと思ったので、俺は腰にぶら下げたグローを手に取ると、メラを種火に明かりを灯し、レイスさんに差し出したのである。
「ではレイスさん、このグローという照明器具を使ってください。それと、腐った死体を火葬するのに使ったのであと少ししかありませんが、灯り油もここに置いておきますね」
「すまない、コータローさん」
レイスさんがグローと灯り油を受け取ったところで、俺はリジャールさんに言った。
「では、そろそろ行きましょうか」
「うむ。行くとするかの」
そして俺達は、レイスさんとシェーラさんをここに残し、奥へと進み始めたのである。
[V]
俺達は奥へと続く狭い通路を慎重に進んでゆく。するとその先は、毒々しい紫色の液体で埋め尽くされる空洞となっていた。
得体の知れない場所な為、俺達はそこで一旦立ち止まり、周囲の確認をすることにした。
10秒、20秒、と俺達はジッと耳を澄ましながら辺りを窺う。
しかし、空洞内は不気味なほど静かであり、何かが動くような物音などは聞こえてこない。
この様
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