Lv25 無垢なる力の結晶
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険しい表情で後退った。
(どうやら、2人にロックオンしたみたいだ……早くなんとかしないと……)
俺は咄嗟にベギラマを使おうと魔道士の杖を前に向けた。が、ここで頭の痛い事が出てきたのである。
それは、魔物達の位置であった。都合の悪い事に骸骨達は、俺と彼女達との間を妙にバラけながら移動しているので、ベギラマを放っても精々2体くらいにしか効果が見込めないのだ。つまり、ゲームでいう3グループに分かれているのである。
それもあり、俺は一瞬イオラを使おうかとも思ったが、落盤の危険があるので流石に思いとどまった。
(何かいい方法はないか……ア!?)
と、そこで、俺はある事を思い出した。
それは、俺がベルナ峡谷で魔物と実戦訓練していた時に使っていた、雑魚掃討用の剣技の事であった。
しかしその技には1つ難点があって、周囲に味方がいると同士討ちになる危険性があるのである。
俺は悩んだ。が、今はお誂え向きにも骸骨の周囲に味方はいない状況である。
その為、俺はその剣技を使う事に決め、「ではリジャールさん、援護をお願いしますッ」と、一言告げた後、魔道士の杖を放り、急いで駆け出したのであった。
ピオリムでスピードの増した俺は、全力疾走で前方にいる骸骨達を追い抜くと、素早く奴等の進行方向に回り込む。
そして、骸骨達に間合いを詰めながら、腰に備えた魔光の剣を手に取った。
俺はこいつ等を一撃で葬る為に、やや強めに魔力を籠めて光の刃を出現させると、まず先頭の骸骨からそれを見舞った。
右手の魔光の剣を骸骨の脳天に真っ直ぐ振り降ろして両断すると、その勢いを利用して、身体をコマのようにクルリと回転させながら、前方へと移動する。そこで後ろ手に魔光の剣を持ち替え、且つ、剣自体も回転させながら、迫り来る骸骨共を切り刻んだのだ。
不規則な弧を描きながら容赦なく襲いかかる光の刃は、骸骨の頭や胴や手足を次々と切断してゆく。
そして6体目の骸骨を斬って捨てたところで、俺は光の刃を仕舞い、彼女達の元へと急いで駆け寄ったのであった。
そんなわけで今の剣技だが、実はこれ、映画・スターウ○ーズ・エピソード3のラストバトルで、ア○キン・スカイウォーカーが使ってた剣舞を参考にした技だ。
舞うように斬りつけるので結構優雅な技だが、俺の中では雑魚掃討用という位置づけになっている。なので、強大な敵が出てきた場合は、あまり使う事はなさそうな剣技の1つであった。
しかも今の未熟な俺では、敵味方関係なく斬りつける可能性がある為、使用場所が非常に難しい技でもあるのだ。
俺がベルナ峡谷で戦闘訓練をしていた時は1人だったので、周囲を気にする必要はなかったが、流石に仲間がいる状況では使用を控えざるを得ないという、禁断の剣技なのである。
おまけに雑魚掃討用とは
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