Lv24 魔の種族・エンドゥラス
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達全員を始末できると思ったが、まさかあんな些細な事で気付かれるとはな……正直、アンタの事を見縊っていたよ」
「ああ、言っときますけど、俺、初めて貴方に会った時から、ずっと怪しいと思ってましたよ。貴方、妙な事を言ってましたからね」
「何? 妙な事だと」
ヴァイロンは眉根を寄せた。
「貴方、こんな事を言ってました。――妹が逆上して、1人で坑道の奥に行ってしまったッ。お願いだッ! リュシアを連れ戻す為に、俺も貴方達に同行させてくれッ――とね。俺、それを聞いて、こう思ったんですよ。おや、この人、妹が坑道の奥に行ってしまったと断言してる。なぜだろう? ってね。あの時点で、行き先が分かるのは、あまりに不自然です。なので、ずっと様子見をしてたんですよ」
「チッ……」
ヴァイロンは舌打ちをすると、俺を睨む。
と、その時である。
奥の通路の方から、ガチャガチャという、金属の触れ合う音が小さく聞こえてきたのだ。
俺はそこで通路に目を向ける。すると、チラッと魔物の姿が見えた。
どうやら奥にいるのは、骸骨やデスジャッカルといったアンデッド系の魔物達のようだ。
というわけで、俺は急いでカディスさんにそれを告げた。
「カディスさんッ、奥の通路から魔物がやってきます。すぐに迎撃態勢に入ってくださいッ。俺の予想では、かなりの数がいると思いますんで、対応お願いしますッ」
「分かったッ! ネストールにドーン、敵は一方向からだ、通路前で迎え撃つぞ。それとゾフィとカロリナは攻撃と補助を頼む」
カディスさんの言葉を聞き、4人は慌ただしく戦闘態勢に入る。
俺は続いて、レイスさん達にも指示をした。
「レイスさんにシェーラさん、通路奥にいる魔物は恐らく、60体はいるかも知れません。ですから、カディスさん達の加勢に回ってください」
「ああ、わかった」
「わかったわ」
「それとアーシャさん、多分、やってくる魔物にはラリホーが効くかも知れません。それで皆の援護をしてください。サナちゃんは、皆の回復をお願いします」
「わかりましたわ」
「わかりました」
俺はそこでレミーラを唱え、リジャールさんに退避するよう指示を出した。
「リジャールさん、とりあえず、俺の背後にある隙間風が吹く通路に避難してください。そこが今は一番安全です」
「うむ。戦闘はお主等に任したぞ」
リジャールさんはそそくさと移動を開始する。
と、そこで、ヴァイロンが俺に話しかけてきた。
「ほう……中々、的確な指示だが、あまりそちらにばかり気を取られていると、痛い目に遭うぞ、フフフ」
するとその直後、俺達がやってきた通路から、腐った死体の集団がお着きになったのである。
腐った死体はゾロゾロと空洞内に入ってきた。
「これは貴方も予想できなかったようね。酷い目に遭うといい
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