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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv24 魔の種族・エンドゥラス
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ータローさん、これで分かっただろう、俺達は死骸なんて……ハッ!?」
 ヴァイロンさんは俺が放つ不敵な笑みを見て、自分達がしている事の愚かさに気付いたようだ。
(マヌケは見つかったようだな……)
 などと思いつつ、俺はヴァイロン達兄妹を指さし、某警部補風に告げたのであった。
「念の為に言っときますけど、今のは嘘ですから安心してください。でも、貴方達兄妹が正直な方で助かりましたよ。お礼に、この言葉を贈ります。……今回の騒動を企てた黒幕は貴方達ですッ!」
 その直後、この空間に重苦しい沈黙が訪れる。
 一番先に口を開いたのはリジャールさんであった。
「ヴァイロン、リュシア……お、お前達、まさか」
 程なくして、ヴァイロンの噛み殺したような笑い声が聞こえてきた。
「ククククッ……どうやらここまでか」
「そのようね、ヴァイロン兄さん」
「貴方がたは一体何者なんです? もうそろそろ正体を現したらどうですか?」
「何でもお見通しというわけか。いいだろう……この姿にも虫唾が走っていたところだ」
 ヴァイロンは懐から、小さな水色の丸い石を取り出して魔力を籠めた。
 すると次の瞬間、石から水色の霧が現れて兄妹を包み込んだのである。
 霧は次第に、左手の通路から流れる空気の流れによって拭い去られる。
 そして霧の中から、なんと、ラミリアンのような姿をした者達が現れたのであった。
 だがとはいうものの、ラミリアンとは決定的な違いがあった。それは肌の色である。ヴァイロン達兄妹は、宇○戦艦ヤマトに出てきたガ○ラス星人のように青白い肌をしているのだ。
 しかし、変化したのは肌の色と耳だけであった。美男美女というのには何も変更がなかったのが、腹の立つところである。

 ヴァイロン達が正体を現した瞬間、リジャールさんとサナちゃん達の驚く声が、この場に響き渡った。
【お、お前達の、その姿はまさか、魔の種族・エンドゥラス!】
【なぜ、エンドゥラスがこの地に!】
【魔の種族が、こんな所で何を】
【まさかこんな所で、こいつ等に会うなんて】
 魔の種族・エンドゥラス……初めて聞く種族名であった。
 リジャールさんはともかく、サナちゃん達の言動からは因縁みたいなものがあるように聞こえたが、今は置いておこう。
 まぁそれはともかく、カディスさん達も同様であった。
「ヴァイロン……貴様」
「お前達……」
「あ、貴方達」
「こんな事って……」
「嘘だろッ! エンドゥラスだったのかよ!」
 カディスさん達も苦虫を潰したように顔を歪めていた。
 この様子を見る限り、エンドゥラスという種族は、かなり悪名が高いのだろう。
 ヴァイロンは俺に視線を向けると、不敵な笑みを浮かべた。
「如何にも、我等はエンドゥラスだ。クククッ……しかし、あと一歩でお前
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