Lv24 魔の種族・エンドゥラス
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俺の問いかけに答えられないでしょう。なぜなら、貴方の役目は……」
と、俺が言いかけた時だった。
ヴァイロンさんが捲し立てるように、話に入ってきたのである。
「ちょっ、ちょっと、待ってくださいよ。さっきから聞いていれば、まるでリュシアが今回の元凶のような言い方じゃないですかッ。いい加減にしてください、コータローさんッ。貴方はリュシアを魔物だとでも疑っているんですか?」
「いや、疑うなんてレベルじゃないですよ。死骸を操っていたのは、貴方達兄妹だと俺は考えています」
俺がそう告げた瞬間、辺りにシンとした静寂が訪れる。
だが程なくして、堰を切ったように、皆の驚く声が聞こえてきたのだ。
「な、骸を操るじゃと!」
「何だってッ」
「どういう事よッ」
「コータローさん、どういう事なんですの!?」
「この魔物達を操っているのは、ヴァイロンさん達兄妹だからですよ。そして、リュシアさんの逆上による暴走は、ヴァイロンさんが俺達に同行する為の大義名分を得る事なんです。ではなぜ、そんな事をしてまで坑道内に入らなければならなかったのか? それは勿論、罠を仕掛けた奥の空洞に俺達を導き、そこで俺達を始末する為です。特にキアリーを使える俺達は邪魔だったでしょうからね」
「罠だって!……ほ、本当かよ、コータローさん」
ドーンさんはそう言って、目を大きく見開いた。
「ええ、九分九厘、罠だと思います。これは今まで得た情報を整理した上での想像ですが、ある程度離れてしまうと、彼等は魔物を十分に操れなくなるのだと思います。ですから、どうしても俺達の近くにいる必要があった。それらを念頭に、今まで見てきた床の足跡や状況証拠を整理すると、彼等のある思惑が見えてくるのです。そして、それをするには奥の空洞が一番適しているんです。いや、奥の空洞でなければならないんですよ」
俺が話終えると、皆の視線がヴァイロンさんとリュシアさんに注がれた。
カディスさんが2人に問いかける。
「ヴァイロン、リュシア……どうなんだ? 反論は無いのか?」
と、そこで、ヴァイロンさんの狼狽する声が聞こえてきた。
「……俺達が死体を操っているだなんて……な、何を証拠に……証拠はあるんですかッ!」
そう……確かに彼等がネクロマンサーという証拠はない。
その為、某奇妙な冒険第3部で使われていた、とある自白手法を俺は用いる事にしたのである。
「ええ、証拠はありますよ。貴方がたは知らないようですから言いますが、死骸を操る魔法使いはレミーラの光を浴びると、耳の下がポッコリと腫れるんです」
「何ッ!?」
「嘘ッ」
2人は慌てて、自分の耳の下に手を当てる。
そして、一通り確認を終えると、2人は安堵の息を吐いたのである。
「なんともないじゃないか」
「私もなんともないわ」
「コ
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