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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv24 魔の種族・エンドゥラス
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んか?」
「え? あ、は、はい。何でしょうか?」
 リュシアさんは予想外の所から声を掛けられたからか、少し驚いたようだ。が、構わず、俺は質問を続けた。
「リュシアさんは、この坑道内に入ってから、どういうルートでここまで来られたのですか?」
「私、坑道内に入ってからは、兄さんを襲った魔物達を追いかけて真っすぐに進みました。そしたら、向こうの大きな空洞まで行ったところで、魔物が凄い沢山集まってきて……。それで不味いと思って慌てて逃げたの……。でも、松明を途中で失くしてしまって……。だから、そこからは手探りだったので分からないわ」
「という事は、ここまでは相当苦労なされたのですね? 明かり無しは、さぞや辛かったでしょう」
 俺の言葉を聞き、リュシアさんは疲れたように肩を落とした。
「ええ、本当に……だから、暗闇の中を手探りで逃げて、何とかあそこに隠れる事が出来たけど、私、もう駄目だと思ったわ。そして、もうすぐ、私も兄さんの元に行くんだって……」
「そうだったのですか。では質問を続けます。この坑道内には死体の魔物しかおりませんでしたが、他の魔物の姿を見ませんでしたか?」
「そういえば、この奥の通路に、剣を持った骸骨のような魔物が入って行くのが見えました」
「魔物の数はどのくらいですか?」
「5匹でした」
「そうですか。では質問を変えましょう。リュシアさんはその通路から魔物の出入りを見ていたわけですが、リュシアさんから見て奥の空洞には、何体くらい魔物がいると思いますかね?」
「そうですね……はっきりとした事は言えませんが、多分、10体から20体はいるんじゃないでしょうか」
「魔物が10から20か……。ここまで姿を見せてない事を考えると、それほど大した数はおらんのかもしれんの。よし、では少ししたら、我等も奥へ向かうとするかの」と、リジャールさん。
 カディスさんもそれに頷く。
「ええ、リジャールさん。もう魔物を全て掃討してしまいましょう」
 と、そこで、ヴァイロンさんが申し訳なさそうに口を開いた。
「あの……リジャールさん、こんな事を今言うのもアレなのですが、俺達兄妹は一旦、外に出てもいいでしょうか?」
「ん? ああ、そうじゃな。お主達は戻ってくれて構わんぞ。外の者達と共に周辺の警備に当たってくれ」
「ありがとうございます」
 だが、俺は大きな声でそれを遮ったのである。

【待ったッ! 貴方がたを帰すわけにはいきません!】

 今の声にびっくりしたのか、全員が俺に振り向いた。
 ヴァイロンさんが少したどたどしく訊いてくる。
「ど、どうしたんですか、大きな声で急に。それに帰すわけにはいかないって、どういう……」
 俺はニコリと笑みを浮かべると言った。
「まだ俺の質問が終わってませんので、それが終わったら帰ってもらっ
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