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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv23 ラウム鉱採掘跡(i)
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る。
 全く持ってけしからん話だが……暗い洞窟内ではメロンを堪能できないので、今の内にゾフィさんの胸を観賞しておいた方が良さそうだ。などと、しょうもない事を考える俺なのであった。
 話を戻そう。

 ゾフィさんは、サナちゃんに優しく微笑むと言った。
「ホイミのような初歩的な回復魔法は使える者が沢山いるけど、キアリーやベホイミの使い手は少数派なの。だから、自信を持っていいわよ」
「は、はい、ありがとうございます、ゾフィさん。でも、私はまだまだ未熟なのです。回復魔法と補助魔法だけで、攻撃魔法は全然ですから……」
「あらそうなの。でも、回復と補助と攻撃の3系統を修得した魔法使いなんて、そうそういないわよ。大抵、どちらかに傾くそうだから」
 そういえば以前、ヴァロムさんも同じような事を言っていた。
 回復系と補助系と攻撃系の3系統の魔法を高いレベルで修得できる者は、余程の魔法の才がないと無理だと。
 それもあってか、俺がそれらを習得できたのを知ってヴァロムさんは少し驚いていたのだ。
 確かにドラクエVとかだと、それら3つの系統をネイティブに修得できるのは、賢者と呼ばれる特殊な職業の者だけだった。それを考えると、この辺の事情に関しては、この世界もある程度は準じているのかもしれない。
 まぁとはいうものの、俺が賢者なのかどうかは、甚だ疑問だが……。
 ふとそんな事を考えていると、リジャールさんが俺に話を振ってきた。
「さて、コータローよ。お主は何か、気になる事があるかの?」
「そうですねぇ……」
 俺はそこで見取り図に目を落とした。
「他に入れるところはないみたいですが、この坑道の入口はここだけなのですか? それと坑道内に水が流れていたり、湧いていたりする所とかあるんですかね?」
「ふむ……入り口はここだけじゃ。他から入れるところはない。それと、坑道内に水のある場所はないの」
「そうですか、ではあと2つ。昨日、坑道の入口付近に冒険者を常に十数名待機させていると仰いましたが、それはいつ頃からなのか? という事と、ここ最近、坑道から出て行った魔物や、新たに入ってきた魔物がいるのかどうかを教えてください」
「待機しているのは、マルディラントに陳情にいった後じゃから、もうかれこれ20日は経つかのう。それと魔物じゃが、警備についておる者達からの話じゃと、今のところ、坑道の外へは出ていないと言っていた。じゃから、魔物の出入りはないとは思うがの」
「そうですか……20日も経っているのですか、なるほど」
 するとリジャールさんは首を傾げていた。
 俺の質問の意図が、多分、わからないのだろう。
「今、妙な事を訊いてきたが、それがどうかしたのかの?」
「ああ、大したことではないのですが、最近、新しい魔物の出入りはあったのかなと思いましてね。
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