Lv22 仲間の決断
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あるのだ。だが、その内、話す時も来るかもしれん。その時はお主に説明をしよう。それまでは待ってもらいたい」
「わかったよ。ン?」
と、その時であった。
空から一筋の光が舞い降りてきたのである。
その直後、アーシャさんがフワリと降り立った。
「ただ今戻りましたわ、コータローさん。ごめんなさいね、こんなに暗くなるまで待たせてしまって」
「いや、いいですよ。それよりも、サブリナ様は何も言っておられませんでしたか?」
「いいえ、何も。恐らく、お母様は気付いてないと思いますわ。ですから、コータローさんの所で修行をしていると思ってる筈です」
「そうですか。それは何よりです」
本当のところはどうかわからないが、これに関してはアーシャさんの言葉を信じるしかない。
まぁそれはともかく、そろそろ帰るとしよう。
「さて、それじゃ、宿屋に戻りましょうか。もう外も暗くなりましたし、それにサナちゃん達も待ってると思いますんで」
「ですわね。でも、だいぶ遅くなったので、帰ったら、サナさん達に謝らないといけませんわね」
「ええ」――
[U]
宿屋に帰ってきた俺達は、そのまま自分達の部屋へと向かった。
その途中、何人かの宿泊者と擦れ違ったが、全て武具を装備した者達ばかりであった。受付の者が言っていたとおり、宿泊客は冒険者しかいないようである。
まぁそれはさておき、部屋の前に来た俺は扉をノックした。
「コータローです。ただ今、戻りました」
扉の向こうから、サナちゃんの明るい声が聞こえてくる。
「あ、お帰りなさい、コータローさん。待ってくださいね。今、開錠しますから」
その言葉の後、ガチャという解錠音が聞こえ、扉がゆっくりと開かれた。
扉の向こうには、優しい笑みを浮かべたサナちゃんが立っていた。
「ごめんね、サナちゃん。ちょっと、話が長引いちゃったから遅くなったんだよ」
「ごめんなさいね、サナさん。こんなに遅くなってしまい」
「いいえ、私達も気楽に寛いでいたところなので、コータローさんもアーシャさんも気にしないでください」
部屋の中に視線を向けると、レイスさんとシェーラさんが奥のテーブルで寛いでいた。
テーブルの上には3つのカップと、クッキーのようなお菓子を盛り付けた大きな皿が1つ置かれている。
この様子を見る限り、3人はまだ夕食は食べてないみたいだ。
多分、小腹が空いたので、お菓子でも摘まんでいたのだろう。
「どうもお疲れ様でした、コータローさん。これで、この村での用事は済んだのですね?」
「いや、それなんだけどね……ははは」
俺は少し気まずかったので、とりあえず、後頭部をかきながら微妙な受け答えをしてしまった。
するとすかさず、アーシャさんが俺の脇腹を肘で突いてきたのであ
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