Lv21 カーンの鍵
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ンが俺に話しかけてきた。
「コータローよ……先程、あの者の依頼を引き受けたが、良いのか?」
「良いも悪いも、仕方がないだろ。俺もあそこまでして頼まれると断りづらいよ。それにヴァロムさんの友人だから、あまり無碍にも出来ないしな。まぁ本当は断りたかったところだけど……」
「そうか……。ならば、1つ忠告だけはしておこう」
「忠告? 何だ一体?」
ラーのオッサンは、さっきの話を聞いていて、何かに気付いたのかもしれない。
「先程、あの者が言っていた死体の魔物だが……恐らく、それとは別に、それらを操っておる魔物がおるやもしれぬ」
「操っている魔物だって!?」
死体を操るってことは、死人使いって事だ。
もしかして、魔物はネクロマンサーなのだろうか……。
ダイの大冒険とかだと、なんちゃら傀儡掌とかいう技で死体を操ってはいたが……。
わからないので、とりあえず訊いてみる事にした。
「ラーさん、どういう事だ? やっぱ死体が動くという事は、誰かが操っていると考えるのが自然なのか?」
「いや、そうではない。お主に昨日、魔物と魔の瘴気の関係について話したと思うが、コレもそれが当てはまるのだ。なぜなら、お主等の種族の死骸が魔物と化すには、それ相応の濃い魔の瘴気が必要だからだ。しかし、この地域に漂う魔の瘴気はそれほど濃くはない。つまり、足りないのだよ。もし仮に死骸が魔物と化したとしても、小型の動物程度が精々なのだ」
まぁ要するに、腐った死体やどくどくゾンビは無理だが、アニマルゾンビやバリィドドックくらいなら、いけるかもしれないという事だろう。
「じゃあ、何者かが死体に手を加えない限り、この地で人の死体は動かないって事か……」
オッサンの言う理論が正しいならばそうなる。
暴れ牛鳥やお化けキノコ程度の魔物しかいない所に、腐った死体やどくどくゾンビという上位の魔物が現れるのだから。
但し、それはあくまでも、この世界の魔物がゲームと同じ強さならばという前提で成り立つ話である。なので、今はとりあえず保留だ。
「それから実はな、ここに来るまでの道中、我は邪悪な魔力の波動をずっと感じていたのだ。そして、その波動の出所は、この村の奥……つまり、あの男が言っておった坑道の方角なのだよ」
「ほ、本当かよ」
「ああ、本当だ。勿論、今も、得体の知れない禍々しい波動を感じる。だから今の内に忠告しておくが、明日は気を付けた方がいいとだけ言っておこう」
「マジかよ。はぁ……引き受けるんじゃなかったな」
後悔先に立たずというやつだ。
とりあえず、不測の事態に備えて、準備だけは万端にしておいた方が良さそうである。
まぁそれはさておき、俺はリジャールさんとの会話で気になる事があったので、それをオッサンに訊いてみる事にした。
「ところで話は変わる
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